人生長くなると、だいたいどんなことでも乗り越えられるほど、経験の塊になるものだ。しかし、その悩みの渦中にいる時は想像を絶する辛さ。
わたしは、そんな時どうやってその悩みの渦から抜け出したのか?改めて思い出してみると、大好きな漫画=コミックに答えを見出していたのだ。
コミックは意外なほど、人生をつぶさに語り、見つめ、時には残酷に物事の現実を教え、しかし、最後にはほぼ問題の解決策を講じる。また、そうした作品がベストセラーになりやすい。
わたしと同世代のいい大人の男性が、座右の書がエースをねらえ だったりする。それは、たんに女子高校生のテニスに懸ける情熱物語だと思いきや、主人公ひろみを見出し育て上げる宗像コーチの男の生き方が世の男性たちの人生指南書となった時代もあった。
もう、語り出したら止まらないコミックの世界へようこそ。
【もくじ】
1、コミックを読んで夢は叶うのか?
2、仕事運やチャンスをツカみたいのならコミックを読むべし!
3、世の中の色を見るのにもコミックは最適
4、まとめ 大人こそ、もっとコミックを読もうじゃないか
1、コミックを読んで夢は叶うのか?己の限界を超える方法
結論ですが、叶います。
コミック自体が夢や希望の塊。思い入れのある主人公のコミックから力を借りて、やる気溢れる主役となることが現実社会で可能だ。表現が変われば周りの見る目も変わる。その瞬間をとらえて行ければ、入試や面接、パフォーマンス、プレゼンなどなんでも思い通りに操れるのだ。
ちなみに、わたしの経験から。取り上げるコミックはいつもポケットにショパン(著・くらもちふさこ)だ。ピアニストを目指す女子高生の麻子と海外帰りの天才ピアニスト季晋が紡ぐ音楽成長ラブストーリー。
この作品が別冊マーガレットに連載されたのが、高校3年、偶然にも音大受験の真っただ中だった。毎月じりじりと進む二人の関係にやきもきしつつ何十回も読み返していた。
しかし、リアルな音大受験の様子、ピアノを弾くのは寝る時間以外は一日中だとか(それは、電車やバスに乗っていても、普通の教科の授業中でも常に膝には楽譜を置いて、音無し指動かし練習と暗譜をする)などの過激極まりない練習のやり方、しまいには、主人公の二人も、受験やコンクールなどの修羅場があり、まるで一緒に乗り越えようとしているかのような、錯覚まで起こすほど、一心同体のなくてはならないコミックになった。
受験は無事合格し入学した。新しく友達になった人ほぼ全員がこのコミック通りに受験を勝ち抜いてきたのだと後から知った。
な~んだ、やっぱりそうだよね(笑)みんな、藁緒もすがる思いだったから、不思議な指南書が出て来て救われたのだ。それがコミックだっただけ。
2、仕事運やチャンスを掴むのなら、スポーツ&ビジネスコミックを読むべし!
初めてのブックレビュー作品は、名作スラムダンクの井上雄彦氏のリアル(全14巻・未完)だった。まだ駆け出しのブックレビューライターに、初回から長編作を書かせてくれた編集者には本当に感謝が尽きない。
リアルは、車いすバスケットに出会い、選手として活躍することで、障害のある若者がやりがいと生きがいを持って、たくましく生きてゆく感動超大作。もうだめだ!と思う時、リアルの登場人物たちを思い出し、まだまだあと5分!っと頑張れるようになった。逃げないという心情も大事な観点だとコミックから教わった。
リアルを熱量を込めて書き上げたことで、ライターの評価もうなぎ昇り。ブログで長文を書いていたことが安定した仕事量の確保に転じた。その後ブックレビューの仕事も軌道に乗り、契約3年の間で250作品もの長編小説や実用書のブックレビューを書き続けてこれた。
それもこれも、最初に長編作品リアルをしっかりと書き切り、出し惜しまず熱く書いたレビューが受けた結果だった。ここでも、わたしはコミックに救われたのだった。
コミックでの最も長い作品は、世界を股にかけて飛び回る画商のビジネスストーリー、ギャラリーフェイク(全32巻)は、3ヵ月という長丁場をフルスロットルで書き上げた。こんな風に、様々な仕事を知り、知識も蓄えて、主人公の人生を疑似体験し、仕事にも生かせるコミックを読むことの価値は大きい。
3、世の中の色を見るのにもコミックは最適
しかし、俗世間ではいいことばかりじゃない。わたしは日頃、営業職なのだが、客先で思わぬ売られたけんかを買いそうになることもある。
そんな時に思い出すのが、働きマン(著・安野モヨコ)の主人公、雑誌記者の松方弘子の相手を見据えるテクニックなのだ。要するに相手と同じ土俵に上がらず一瞬で気持ちを切り替えて、冷静に言葉を選んで話を進めるのだ。けんかを売られて、白・黒はっきりつけよう!なんていうのはビジネスじゃないのよ。仕事の現場は常にグレーなものなの。こんなこともみんなコミック先生が教えてくれた。
4、まとめ 大人こそ、もっとコミックを読もうじゃないか!
漫画論なるものが、ネット上にも紙媒体にも存在していることをご存知だろうか。いかに漫画の世界がディープかつ、知識に溢れた世界であることを延々と学術的に論じられているのだ。一度、ぜひご覧ください!再度、コミックに夢中になれるかも。
現在、コミック市場は電子書籍がほぼ市場を座巻しつつある。スマホアプリもいわずもがなだ。日本が誇るサブカルチャーの大文化になるだろう。
コミックがあれば幸せだったのは、随分昔・・・と、こんな人もBook Live!で電子書籍コミック読み放題を使ってお気に入りをみつけてみて。
人生には夢も安定も必要。それを叶えるのがコミックなのだ!
そうそう、ブックレビューライター、最後の作品は世界的クライマーの山岳救助物語 岳(著・石塚真一)だった。あまりに壮絶な日本の山岳救助隊にボランティアで参加する島崎三歩。彼の救助の技術と姿勢はすべての仕事に通じるプロフェッショナルだ。全18巻を全力で書き切った。もうこれでレビューライターは充分だと心底感じた思い出のコミックだ。
(全18巻)
夢を追うのも、安定を目指すのもすべて自分の人生。サブカルチャーの女王でありタレントの中川翔子さんの座右の言葉は、あなたの好きがあなたを救うで、10代の時、ひどいいじめにあっていた時、コミックなどのサブカルチャーに救われたのだそう。夢中になれることで、人生の道が開けたのだ。
やはり、コミックは偉大である。
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「夏草や イメージ不足 夢不足」 清流
夏に向かってほおっておいても草は生い茂ります。それほど生命というのは強いものですが、逆に人間の想像力というものはほおっておいたら育ちません。だから、あらゆる刺激を試すのは悪くないですね。
面白い!不足を題材にするとは。真似しようっと(笑)