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1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。
その日、北関東新聞の古参記者・悠木は同僚の元クライマー・安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑むはずだった。
未曾有の事故。全権デスクを命じられ、約束を違えた悠木だが、ひとり出発したはずの安西はなぜか山と無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。
「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残して――。
若き日、新聞記者として現場を取材した著者みずからの実体験を昇華しきった、感動あふれる壮大な長編小説。
★
『クライマーズ・ハイ』は2度目の再読だ。初回は文春文庫で読んだ。
(実は、日航機墜落のあの日、わたし達夫婦は長野県小諸市の駅前ホテルに泊まっていた。そして浅間山へ行こうと話ていた時に、TVでこのニュースを知って愕然とした。この事故の記者を務めた横山秀夫氏が書いた小説とあって、当時大変なニュースとなったのを覚えている)
今回は、図書館で見つけた「大活字本シリーズ」の新刊本を借りて拝読中。
さて、大活字本とは?
文字通り、大きい文字で印刷された本である。
(下↓ の写真は文中だが、紙いっぱいに読みやすい色味のインクで印刷されているのも興味深かかった)
この出版物の大元は埼玉福祉会という埼玉県の福祉団体だ。
老人や弱視者に少しでも読みやすい大活字本を提供し続けている。
また、身体障害者の働く工場で製本発行するという、雇用を生み出す仕組みを築いてきたのだそうだ。
実際に読み始めてみて、「なんて、読みやすいんだろう!」どんどん読めてしまう。
目の悪くなってきたわたしにはうってつけかもしれない。
ページ数も増えることを考えて、軽くなるように紙の質にもこだわった装丁だとも感じた。
こうした製本技術の支えもあって、長編作品のこちらは上下巻で6000円!(各巻3000円)
どうだろう?高いかも。
でも読みたかった本が目視で読めるのはこの上ない幸せなことだろう。
電子書籍とも違う、一枚、一枚ページをめくる喜びが紙の本にはあるのだ。
こういった大活字本でどんどん、新刊が発売される日がくるのだろうか?
多分無理だろうが、一部のこういった機関で手に入るのなら、そういった情報を持っていたら良い。
※ 大活字本の出版社はこちら→https://www.saifuku.com/daikatsuji/index.html(埼玉福祉会)
読書好きだが、なかなか本が読めなくなってきたと嘆く方へのプレゼントにも最適かも。
わたしも、弱視の友人に差し上げようかな?
読書の秋、敬老の日とかにもうってつけ!
という「大活字本」の話。
「花火待つ その日は何時に なるものぞ」 清流子
暗く暑苦しい夏夜に、大きく華やかな花火。だが災禍のなか中止が相次ぐ日々、いつになったら再開できるのか。こうなったら儚く咲く線香の様に割り切って作戦を立て直して生き抜くしかない。辛抱肝心!
( ´艸`)