● クラウドソーシングサービスの現在と主な利用者層
新型コロナウイルス感染流行によって、フリーライターという働き方が注目されている。この春、感染症対策での時差出勤、テレワークの導入などで、在宅で仕事を担う人が急増した。
また、クラウドソーシング事業の柱となっている2大クラウドソーシング会社のランサーズ(2008年創業)クラウドワークス(2012年創業)でも、仕事を持ちながらも通勤時間の発生しない在宅テレワーク者を好んで募集し、単発のライティングなどの受注を盛んに促しているのだ。
ダブルワークばかりでなく、フリーランスとしてクラウドソーシングサービスから案件の依頼を受け仕事を受注するクラウドソーシング専門のライターも急増中だ。
やはり、コロナウイルス感染防止対策で、仕事が無くなってしまった人が、次の仕事を得るまでのつなぎとしてクラウドソーシングサービスにまず登録するという流れだ。現在では、約1000万人強のフリーランサーが存在する(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の調査から)
クラウドソーシングで依頼が途切れず、続けての受注があれば、優秀なフリーライターで、月50本ほど納品して、だいたい15万~20万円程度だそうだ。真面目で自己管理に優れた人でもかなりの労働だろう。それでも、書く仕事には一定の人気と需要もあり、クラウドソーシングサービスは現在も成長路線の事業であることには間違いない。
未だ急上昇中のクラウドソーシングサービスだが、意外なほど世間には知られていない。平成30年度総務省報告では、クラウドソーシングのシステムに明るい層は全体の30%、また、クラウドソーシングというワードを知っている層が30%で、残り40%の国民はクラウドソーシングのことを全く知らないと言う結果だった。
● クラウドソーシングサービスって?セミナー潜入した体験(2015年)
わたしが、クラウドソーシングという企業と個人をマッチングさせ仕事を受注する仕組みを知ったのは、ある団体が催した新しい働き方のセミナーだった。
2015年5月のブログレポートをここに参照する。
「これからの働き方」
2015年5月26日、東京都東大和市にある中小企業訓練校で行われたクラウドソーシングのセミナーに参加した。
1、クラウドワークスの歴史と事業内容を聞く
講師は、クラウドワークス執行役員・田中優子氏。クラウドソーシングで夢と未来を作る!と題しての約80分の講演に、実際にクラウドソーシングで仕事をしている3人の体験動画(20分)が上映された。質疑応答も20分と合計で 2時間あまり 時間を延長して開催された。
クラウドソーシングとは、インターネットを活用し、世界を相手に人材をマッチングして、仕事の仲介をするサービスのことである。
クラウドワークス は、2014年12月に東証マザーズの上場を果たしており、登録ユーザー数50万人(2020年現在3500万人)を擁する日本最大級のクラウドソーシング会社となっている。創業から約3年で上場を果たしたとはすごい。
この会社のサービスの大きな特徴は、これまで「企業」へ外注していた案件を「個人」へ外注できる点だ。今でいうマッチング事業。
取引先もグローバルに、ユナイテッド航空、ネスレ、アップリカなど大手の有名企業がこぞって、クラウドワークスを利用しており、まったくの個人が企業の一枠を担えるのだということを改めて知り大変驚いたのだ。新しい働き方として、社会の大きな流れに発展していると伺った。
2、具体的なサービスされている職種
登録ユーザー、個人が得られる仕事は現在188種。(2020年現在、クライアント先国内外10万社)
以下、主な分野と業務を上げてみる。
・IT分野・・・システム構築全般・アプリ開発・ホームページ作成など
・デザイン分野・・・企業のロゴ、様々なパッケージデザイン、ポスターなど。
・ライティング分野・・・エッセイ・小説・キャッチコピー・コラム・ウェブ広告など。
・高度技術分野・・・ロケットやロボット・医療器具設計、映画・CM制作など
その他、多数有り。
3、特技や希少価値のある仕事の依頼は100歳であっても受注可能
例えば100歳でも強みをもっていれば仕事を受注できる。とんがった企画も仕事としてやれる。たとえ3つ子がいても自宅で仕事ができる等、あきらめていた夢の仕事が実現できると語る執行役員の田中氏。その当時、登録最高年齢90歳のクラウドワーカーが存在していた!
田中氏は、世界全体がクライアント対象なので、ニッチな強みでもそれ相当の数が買われていくことがとても多いと。登録時の自己アピールに沢山の強み、夢、希望を記入して是非、仕事を採りに来てください!と熱弁を奮われていた。
私もセミナーを受講する以前に、クラウドワークスに登録~受注し、記事をライティング~納品までを体験してみた。
一定のルールに則って、約2000文字の美容関係の記事を書き上げた。まず、クライアントのタイトなスケジュールに合わせてしっかりと納品できるかが重要。
資料集めや内容の構成、著作権の有無確認など、事前準備に多くの時間がかかった。個人の意見ではなく、より正確な情報を読みやすくまとめ、納期前に納品することが大事だと感じた。
クラウドソーシングが現在提供している価値は今後、日進月歩で進むだろう。今ここにある秘められた可能性という未来を見ることが、「市場」を動かす原動力だと、今回のセミナーを受講して改めて感じた。(2015年5月24日の記事より抜粋)
● 年齢を問わない働き方をするのが、現代においては最も重要
2015年当時を振り返ってみると、その頃、丁度ブログを始めたばかりで、文章を書く楽しさを知った。合わせて、WEBライターデビューをスポーツ祭Tokyo(国体)の応援ライターとして果たす。大会当日の取材記事を1本担当したり、SNSサイトもFacebook・Twitter・note と立て続けに登録した年。5年経った今でも、すべてのアカウントで微量ながらも活動中である。
年齢に関係なく、生涯、いつまでも仕事や社会活動を求めて生きて行こうと決意をした2015年だった。
教育学者の斎藤孝氏の紙上セミナーに、心理学者 マズローの言葉を引いた興味深い記事があったので引用する。
「生きているかぎり、私たちは選択を迫られます。
心理学者のマズローによると、私たち人間は 「安全なところにとどまりたい」 欲求と「成長したい」 欲求の間に存在するそうです。 闇雲にリスクをとり、ストレスまみれになる必要はありませが、 「この選択が未来の自分をつくるのだ」 という気持ちで、時には リスクをとって、成長が期待できる選択をすることも重要です。
そうでないと、仕事の幅も人間の幅も広がりません。
年齢を重ねると、経験値の分だけ緻密なシュミレーションが可能になります。その上で挑戦するか否かを選ぶのですから、判断ミスは若い頃より格段に減るでしょう。そう考えると、年齢を重ねたほうが冒険しやすいと言えるのかもしれません。(2015年6月15日号 プレジデントから)
「人と人 知恵と知恵との 白夜かな」清流
人類の歴史上今は、3つ目の社会革命~情報革命。いわゆるインターネットがもたらしたグローバルな時代、伝染病もワールドクラス。クラウドはそんな地球規模の社会を支える、24時間稼働のマッチング技術ですね。
白夜と知恵、すごい取り合わせ♪