【ブログ新規追加1045回】
先週末の食事会のお店が和食割烹ダイニングだったので、日本酒に合う食事のコースを堪能した。
お酒が前面にあって、選んだお酒との相性が良い料理をコースに仕立ててもらう「ペアリング」の絶好の機会を得た。
※ペアリングとは→一言でいうと「ワインと料理の組み合わせ」のことをいう。
このワインとこの料理を組み合わせることで、ワインと料理、それぞれ単体で味わうよりももっとおいしくなるというのがペアリングの極意。
日本酒と料理がさらに美味しくなる相性って、考えてみると意外と難しいと感じていた。
「ワインは産地と郷土料理を合わせると相性が良いと聞いたことはあるけれど、日本酒の場合はどうだろう?」とも。
また、日本酒の種類は多く、料理の種類も無限大。
この日、日本酒の味わいや香りなどのタイプと、料理を組み合わせることで、相乗効果を生む「ペアリング」の体験ができた。
最近では、ワインだけでなく日本酒もペアリングを取り入れたコースを出すお店が増えてきたそうだ。
で、この日、日本酒は数ある中から、2種類を選んだ。
ひとつは「獺祭・だっさい」だ。
獺祭は、酒米の王様といわれている山田錦というお米のみを使用した日本酒(山口県岩国市・旭酒造)だ。
フルーティな味わいのものが多く、日本酒の初心者でも飲みやすいのが人気の理由という。
さらに、獺祭シリーズのほとんどが酒米を50%以上精米し、日本酒のなかで1番品質のよいものとされる純米大吟醸を製造しているのも注目すべきポイントである。
丁度、5月末の暑さに「さっぱりと」獺祭の冷やの美味しいことったら!
ペアリングされたのは「海老のサラダ仕立て・お野菜たっぷり」だ。
プリプリとした海老が青野菜にたっぷりと乗せられた爽やかな一品。玉ねぎドレッシングに獺祭のフルーティさが絶妙に合う。
で、もう一つ選んだ日本酒は「米一途・こめいちず」だ。
なんとも辛さのほとんどない純米酒(埼玉県・小山本家酒造)
日本酒入門に最適な銘柄だ。日本酒通には若干物足りないかもしれない。
水のようでゴクゴクと飲み過ぎてしまうが、意外なほどまったり系でわたしは一篇で好きになった。
ペアリングされたコース料理は「豊洲直送の鯛・平目のお刺身」だった。
上品な平目の刺身は白身魚の刺身では最上とされ、もちろん味も最上級。
淡白な味わいながら、うまみがあるのが味の特徴だ。そして真鯛も厚ぶりながら芳醇な旨味が溢れた。
口当たり喉越しがまったりとした米一途には、こうした上品な刺身にとても合う。
コースの〆は信州そば。これは言うまでもなく、日本酒最後の一杯にピッタリな一品でしょ。
日本酒と料理との関係性を知ることが、さらに日本酒を日常的に楽しむきっかけになる。
日本酒以外では、乾杯で一杯と最後に一杯のエビスビールの生中を頂いた。
ビールではペアリングとは関係なく、枝豆や香の物や揚げ物を頂いて、ワイワイと、美味しく食べ呑みできた。
というわけで、日本酒と相性のよい料理を頂くペアリングをしてきた!という話。
では、また!
こぼれ話
ペアリングとマリアージュの関係をちょっと調べてみた。
よく混同されがちだが、「マリアージュ」と「ペアリング」の意味は異なる。
マリアージュは、ワインと料理を組み合わせ、新たなおいしさを引き出すこと。
ペアリングはワインと料理を組み合わせること。
つまり、「ペアリングによりマリアージュが生まれる」のだ(笑)
「冷や酒や 米と水とが 神ってる」
以外にも米より水が命の日本酒、ほぼ故郷のお酒・岩国獺祭と広島酔心。どちらも「水の都」とも呼ばれる中国山地の山々から流れ出るミネラルを含む良質水を使っている。我がルーツ・山地のど真ん中庄原にも名酒が存在し、さらに灘の酒もその流れ。でも味はそれぞれ個性豊か、楽しいよね。