【ブログ新規追加379回】
何ごとにもバランスが働かないと大変なことになっちゃう・・・といった苦い経験をした話。
紫陽花が雨が必要なように。
改めてバランスの大切さを思い出し書き起こしてみた。
● ピアノレッスン時の電話はご法度!
ピアノ教室を丸25年の間、主宰していた。
外で教えるのは週3日。家で教えるのは週6日。ほぼ、毎日朝から晩までピアノ個人教授を続けていた。
1レッスン30分のくくりで、毎日午後3時~7時はラッシュ!8人枠を集中して教える。外では、大人のレッスンが主で、これは午前中が人気だった。
いくら好きな仕事でも、ずっと生徒さんとピアノと向き合う毎日は窒息しそうだった・・・と、当時を思い出す。まったく贅沢な悩みだったわ(笑)
そんな時、地域の某グループの責任者になりグループ員さんとの関わりが始まった。
部員さんはいつでもわたしが家にいると思い込んでいて「話を聞いて欲しい!」と、電話をかけてくる。
まだ、メールもSNSもなかった時代。唯一の濃い繋がりが電話だった。
わたしがやってしまった大失敗は「電話での話をずうっと聞いてしまい、レッスンを忘れてしまった」のだ。
レッスンの途中で出てしまった電話。その内容は「ヤバイ」ものだった。
生き死にを匂わせるような。
今、ちゃんと彼女の話を聞かなければ!と、レッスン中の男の子の存在を忘れてしまった。
ドア越しに見える、足をブラブラさせる男の子の暇そうな姿・・・。
なんで、相談相手の彼女に、「今、レッスン中だから後でかけ直すね!」と、言えなかったんだろう。
今だに謎。
その日、レッスンにならなくなった男の子のお母さんから「先生はひどい!ずっと電話してたんですってね。」と、怒り心頭。
男の子の自宅へ伺い何度も謝り、もちろん振替レッスンを2回ほどさせて頂いた。
本来やってはいけないこと。
でも、苦しい気持ちを話したくって電話をかけてきたその女性を無下にできなかった。すべてのバランスを一気に崩した失敗談だ。
たった一回だけれど失敗は失敗。
その日から、わたしは二度とレッスン中の電話には出なくなった。
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● 介護の仕事は忙しいの!~板挟みを防いだ叔母の話
先日、介護サービスの仕事を担う叔母との話の中に、わたしの失敗のような話が出てきた。
それは、施設やディサービスに勤めていると経験している人は多いと思う、「利用者さんから声をかけられたら、その場でずう~~っと、話を聞いてしまい周りのスタッフに負担や迷惑をかけてしまった」というくだり。
しかも、利用者さんが、スタッフに声をかけてくるのは、たいがい忙しい食事の時間だったりする。
たぶん、優しい物腰の叔母は、良く声をかけられていたんだろう。施設のリーダーから、「その時の状況を第一に考えて!」
「目の前の人から声をかけられてもね!」
と、厳しく叱咤されたのだ。
叔母は単純にも「せっかく、自分を頼って話を聞いてほしい!と、声をかけてきたのにそれを断るなんてできないわ!」と、その時は逆ギレしたほどだったという。
話をしたい利用者さん、話を聞いてあげたい叔母。それでも時間が許さない!完全に板挟みになってしまった。
利用者さんも、コロナ禍で唯一ディサービスの日が人と話せるチャンスなのだろう。
しかし、食事中であれば、食事介助や服薬介助、口腔ケアやトイレ介助もあり、だいたいはチームで動くのだ。だから、ひとりにかかりっきりにはなれない。
叔母は、この日から一つの決断をしたそうだ。
「まず、相手の目をしっかりと見て、そのお話、後でゆっくり聞かせて頂けませんか?」と、丁寧に対応すると、固く決めたそうだ。
その後、利用者さんから声をかけられたら、先の一文を伝えると、利用者さんは一瞬寂しい表情になるが「そうなの。じゃあ後で、お部屋で待ってますね」と、良い返事を下さったのだと。
介護の現場で「今、どうすることが一番重要か?」という瀬戸際の判断を常にしなけりゃいけない、厳しい仕事なんだと、叔母の話から改めて思い知った話。
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●2つの失敗から学んだポイント
~目の前の人にとらわれず、全体を意識しよう!~
「何時も 鳥と虫の目 時鳥」 清流
時を告げる時鳥の声は夏待ちわびる人にはうれしい知らせ。マクロの目を持つ鳥を想定しながら、今に集中するミクロの虫の目で行動する。動くための大事な指針だね。
鳥の目、鳥目じゃないよね( ´艸`)