大都会東京の西の端に住んでいる。小さなころから、身近にある自然をとことん摂取しながら地道に生き続けてきた。本当の都会暮らしだったら、もう、とっくに死んでいたかもしれない。
人間の身体を甘くみていたわたし。仕事や遊びや地域の活動。分刻みで予定をこなす日々が20年続いていたある日、プチっとスイッチが切れた。脳出血だった。お見舞いの面々は全員があれでは倒れて当然!と、変な太鼓番を押して下さった。
あの発病から12年。今では森と池がある自然公園のそばに住み、山、川、きれいな空気や水、そんな場所で暮らすようになって、発病当時より歳は取ったが今のほうがずっと元気だし若いかも(笑)
もう、更年期も終焉を迎え、ホットフラッシュやホルモンの減少から起こる様々な症状で苦しむ事もほとんどなくなったし、近所には季節ごとの植物を上手に加工して食べさてくれる友達もいる。なんと贅沢で心強いことなのだろう。
● 自然が最高の自分を作る~疲れを出し切る方法 自家製玉ねぎドレッシングを作る ①
自然治癒力とは 自分の力で病を癒し、治す自然の力のことだ。
自然治癒力を高めるために重要なものは、食事 ・運動・呼吸・心が充実していることが大きな条件なのだ。①~③で取り上げるのは食事だ。まず、食事のことを書いてみよう。
実際に、山や川のそばで暮らしていると、身体じたいが楽じゃない?最近では、朝は野鳥のさえずりで目が覚める。近所の都立小宮公園は都内有数のバードサンクチュアリ。約30種類の野鳥が棲みつく森は深淵極まりない清廉なところだ。
話がそれた。わたしが疲れたなあ~と、感じる時によく作るものがある。それは、玉ねぎドレッシング。生の玉ねぎが好物なのだが、みじん切りにした玉ねぎをハーブやスパイス、酢、油でミキサーを使い、混ぜ込むトロリとした白いドレッシングはどんな野菜や肉、魚料理などなんにでも合う。
玉ねぎ特有の香りの要因は硫化アリルという成分で、切った時に涙が出るのも、この成分によるものだ。肉や魚の臭みをやわらげ、ビタミンB1の吸収を促し、疲労回復の効果が期待できる。硫化アリルは水溶性のため、水にさらし過ぎると成分が溶け出してしまう。
だから、ミキサーで攪拌することは、すべての成分を身体に取り入れられる最良の方法だと教わった。また、わたしの一工夫は、みじん切りも後乗せして玉ねぎの食感をこれでもか!と、楽しむことにしている。
長年の夫の食事療法(糖尿病からの心筋梗塞。現在、発病4年)で教わったレシピ。塩分、糖分、油をぎりぎりまで減らせる自家製ドレッシングのレシピを載せておく。
【玉ねぎドレッシング 1リットル分】
玉ねぎ・・・1キロ
にんにく・・・3かけ
酢・・・300mℓ
サラダ油・・・300g(お好みで)
砂糖・‥100g(お好みで)
塩・・・100g(お好みで)
【作り方】
すべての材料をミキサーで攪拌する。
たったこれだけで、香り豊かな玉ねぎドレッシングが出来上がる。作りたては淡雪みたいな純白。日にちが経つにつれて薄茶色くなる。
わたしは、だいたい半分の量で作っている。すぐになくなっちゃうぐらい食卓が豊かになる玉ねぎドレッシングだ。ぜひ、おためしあれ。
●昔ながらのハーブ茶十薬を作る~どくだみ茶は若返りのお茶 ②
毎年、4月~5月の新緑の頃、どくだみも青々としたむせ返る匂いを放ちながら方々に咲き始める。
昔は、実家で大量に摘んだどくだみを2~3本づつ、軒下に吊るすのがわたしの役目だった。十薬と呼ばれるどくだみ茶は、身体の毒を下すという毒出し茶で、ほぼ、毎日食事の度に飲まされていた。
今では、どくだみを摘んで干したりはせず、薬局で乾燥した物を購入し、柿の葉やびわの葉も買ってブレンドして飲んでいる。フォートナム&メイソンの紅茶にも、どくだみをちょびっと入れて黄バラの花ビラも入れる。ハーブティーとして疲れた時には癒し効果抜群で優雅な香りにうっとり。
春のよもぎも乾燥させてお茶にしたり、森へ行ったら、へびいちごをいっぱい摘んで、焼酎漬けを作り虫刺されの薬にしていた。懐かしい子どもの頃の話。
どくだみ茶の効能は、便秘の解消が一番大きく、続いてダイエット、むくみや冷え性などの体質改善、食物繊維が豊富で、腸に水分を集めて便を流れやすくするマグネシウムや、腸を刺激して動きを活発にするカリウムを多くのミネラルを含んでいることから、美容、老化防止、シミやシワの予防などアンチエイジングにも欠かせないのである。
● 眼を見開くほど美味しい自家製ジャムの話~杏や柿、みかんは自分で煮れば添加物不要で健康的!③
ここに越してきてから、季節の果物を煮て簡単なジャムにすることが増えた。わたしは大のマーマレード好きで、毎週1瓶買うほどのジャムフリークだ。コンフィチュールと呼ばれる軽く煮込んだ素材だけで作る果物のジャム。考えるだけでうっとりする(笑)砂糖を微量にしか使わないのでサラっとした食感だ。
写真の杏ジャムは友達が作ってくれたもの.何しろ色がキレイで、甘酸っぱさが優しい。市販のものより美味しい。
また、柚子はちみつ漬けも作ってくれた。友達の作る梅干しや梅酒、ジャムやはちみつ漬けは、本当に楽しみ。もうひとりの友達は麹味噌を作ってくれる。
ジャムとコンフィチュールの違いは、ジャムは詰め込むという意味から形がなくなるまで素材を煮詰めた物で、コンフィチュールはざっと煮込んだ素材の形が残る物だ。
いずれにしても植物の持つ力=自然治癒力の効果を日々実感している。今でこそ、オーガニック(無農薬)でできた野菜や、ハーブオンリーのお茶などが、いくらでも手に入る世の中。
それでも、疲れたな・・・って、感じた時は、自分の手で、野菜や果物や野草を加工し、植物の力をふんだんに食事に取り入れて身体の奥から元気になろう。
わたしの今年の挑戦に畳み一畳のスペースで、ハーブや野菜、園芸種の花を全部で20種類植えてどんどん育てて、食生活に生かそうと冬には考えていたがコロナで止むなく中止。
それでも美味しい紅茶やオーガニックのコーヒーで毎日、チョットだけ癒しを自分に与えることが目下の課題なのだ。
※自然治癒力の呼吸法は、またの機会に。