【ブログ新規追加806回】
25日に登山に出かける予定を組んでいる。
ウェザーニュースも首っ引きで長期予報を見ているが、なかなかどーして台風や前線の影響が続き、晴れ間が少なそうな予報。
それでも、出かけるとなれば準備をせねば!と、10日前の今日から様々な準備を始めている。まずは、登山に出られるだけの体力を持つ体づくりをしようとか。
体力づくりといっても、筋トレとは違う。普段の食事を見直し栄養を蓄えた体をつくろう!ということだ。
山に行ける体をしっかり作ることを考えるのなら、前日になって登山に持って行く食材をザックに詰め込むとか有り得ない。
要するに準備不足。前日では遅すぎるのだ。
なぜなら、登山で必要な栄養やエネルギーは、もっと前から体に貯め込んでおく必要があるから。(皮下脂肪をつけて太れ!というのではない)
例えば鉄分は、ヘモグロビンとなって酸素を体中に運んでくれる大切な栄養素である。万が一不足すると、登りで「ハアハア」と息が切れてしまう。この場合は鉄分が過度に不足している状態だ。
さらに、めまいや立ちくらみが起こったら、滑落など事故にもなりやすくとても危険だ。
鉄分は吸収が悪い。しかも登山中に摂取したところで疲れた腸ではうまく分解できないだろう。
わたしたちの肝臓には鉄を貯蓄しておく役割があり、少し鉄分が不足したぐらいではこの肝臓の貯蔵鉄を使って、ヘモグロビンを作ることができる。
その息切れやめまい、立ちくらみが偏食などの単純な鉄欠乏症貧血であれば、肝臓の貯蔵鉄を早々に使い果たしてしまった状態だと言えよう。
早急に改善したい場合だが、鉄分を補う薬やサプリメントを使ってヘモグロビンの数値を一旦は正常値に戻せても、肝臓の貯蔵鉄は補えるものじゃない。
本音を言うと、即リカバリーは無理(泣)
やっぱり、山に登れる体って、こういった体内の貯蔵システムの点検が非常に大事になってくるのよね。
ちなみに、肝臓が鉄分を食事から満足に貯蔵するには何と、数か月間もかかる。
(私の実体験)3年前、急性の貧血を発症した。めまいや立ちくらみが続き一刻も早く治したくて受診。専門医の処方は、鉄分増量の薬とサプリメントを飲み、短期間で数値を改善。そこから食事で肝臓に鉄分を貯蔵する行程だった。鶏肉レバー、小松菜、ホウレン草、貝類、海藻、ごまやナッツ、レーズンなどを毎日摂取してた。それでもめまいがなくなるには丸3か月はかかった・泣)
今、食べている「やきとりのレバー」は数か月先の登山に必要なものかもしれない。
それには、普段の食事がどーなってるのか?栄養が蓄えられるかどうかがとても重要なんだ。
登山では、一般的に1日の食事量の3倍は山で消費する感覚だ。主に炭水化物、タンパク質、水分がほとんど。
新鮮な野菜や肉、魚の調理はまずできない。だから、登る前、数週間かけて三食バランスの取れた食事を心がけて行くのが定番だ。
バランスの取れた一食の例→「鳥の照り焼き、ミックスサラダ添え」「里芋といかの煮物」「キャベツの浅漬け」「豆腐とわかめ、ネギの味噌汁」「白米」
単品で済ます食事を減らして、定食スタイルを取るのが一番、体内にエネルギーを蓄えられやすい。
で、今度の登山までに、夫の食事改善では、平日はこれまで通り炭水化物を控える食事療法を続け、週末チートデーとして制限なしで炭水化物を摂る方法で調整する。これは、脳を満足させつつ体力を維持する簡単なやり方。
わたしは、現在43キロと、ちょっと痩せてしまったので、毎日しっかりとタンパク質と炭水化物を摂る。
お互いにタンパク質はアミノ酸豊富な豚肉をメインに食べる。
• 当日の食事計画→
登る直前に350mlぐらいの水分を摂取する。(脱水症状回避のため水分は登る前に飲むのが鉄則・前日には飲酒も控える)
登りながら1時間に1回は5分休憩を取り、その時行動食(クッキー、チョコレート、栄養補助バー、など)を食べる。(今回は2回分の行動食を用意する予定。カロリーメイト大好き(笑)
お昼は作らず20分休憩。(荷物を軽くしたいし、高山ではガスバーナー使用が心配)登る前にコンビニでパンやおにぎりを買っておく。それを食べて下山。
温かいコーヒーや美味しい現地ならではのご飯は下山後のお楽しみにする。
山頂に立つ足も、絶景を眺めるその瞳も、すべてはそれまで摂ってきた栄養で構成されている体の一部。
安全快適な登山には、栄養学や事前準備がことのほか大切なのだ。
※ 山の栄養学に最適な書籍の紹介
『山登りABC もっと登れる 山の食料計画~栄養学の知識が山登りを変える』芳藤 勲・著(ヤマケイ新書)
一年の間に幾度も登りたいと願うから、体づくりから始めているよ!という話。
山は登る前から「花よりダンゴ」なの(笑)