【ブログ新規追加1174回】
昨年の11月から今に至るまで、大好きだった「旅」を封印中。
これまで季節ごとに最低1回はどこかに泊りがけで出かけてきた。
そのわたしが、今ではすっかり妄想旅行で事足りるように変化したんだ。
というのも、行きたい場所ややりたいことは数々あれど、どれも「帯に短き襷に長し」で。
要するに「今の自分にあった贅沢の基準」を追求し、しっかりと見直すことに時間をかけた結果、無理に出て行かなくても充分に楽しめる要素が身近にいっぱいあることに気づいた。
その気づきの一番は「無料」にこだわった演奏会やイベントの数々。
いつもなら、高価なチケットを購入して出かける最高音質のコンサートホールへも、メンバーシップ(会員)演奏会(無料)でなら心置きなく楽しめる。
もちろん推しの演奏家がいる場合は購入するが、ホールの音や装飾など建物自体を楽しみたい場合は、無料招待枠を利用するのがベスト。
で、3月は2回の最高音質で聴くコンサートに行ってきた。
次に、アウトドアの分野では、結構イベントが各地で開催されてはいるけれど、何しろ自然が相手のこと。
お天気や寒暖差が行動を鈍らせる。雪でダメになったり、晴れていても極寒だったりと。
そんなわけで、今年の登山は4月後半にスタートする予定に変更した。もちろん低山だし、入山も駐車場代もなしよ(笑)
TOPの写真も今年のカタクリを見に片倉城跡公園で撮ったもの。満開のカタクリがそれこそ無料でいくらでも見られるとあって、大人気の城跡公園(無料P付)だ。
日本では山の入山や自然公園に入園するのには、ほぼ無料で駐車場も無料が多い。(やや近年では、登山ブームからか、駐車場有料が増えつつあるが)
これは、海外では少ないのだそう。
だからか、インバウンド効果で海外からの旅行者が日本の山にどんどん押し寄せて来ているのだそうだ。
無料でお天気次第では各地の絶景を見られるのだからすごいと。
話を「価値ある無料を追求した3月」に戻すと、音楽・山アウトドアときたら、もうひとつ本の話をしよう。
大好きな作家、村上春樹氏の「私的読書案内」を読んでの一冊。
こんな素敵な本(319頁で3300円+税と高価)が図書館にあったので、早速借りてじっくりと読んだ。
ちょっと購入するには躊躇する値段の場合、図書館で探してみる。
「国内外のお酒の生まれる蒸留所の話、お酒の個性」などを網羅した、いわば「シングルモルトウィスキーのバイブル」となっている。
では、村上春樹氏の読書感想からすこしだけ引用してみよう。
『モルトウィスキー大全』
シングルモルトの奥は深い
スコットランドのアイラ島の醸造所にしばらく泊めてもらって、そこでシングルモルトをたらふく飲ませてもらい、すっかりシングルモルトの愛好者になってしまった。
アイラにはラフロイグとボウモアの蒸留所があり、どちらも素晴らしいウィスキーだ。それからエジンバラの文学祭に参加したとき、アイラ島のお隣のジュラ島の蒸留所からも招待され、ここでも名高いジュラ・ウィスキーを心ゆくまで飲ませていただいた。至福の数日間だった。
しかしシングルモルトの奥は深く、興味を持ち始めると次から次へと飲むべきウィスキーが眼前に現れ、何が何だかわけがわからなくなってしまうこともある。そんなときには、この本がずいぶん役に立つ。これだけの数の蒸留所を回り、すべてのシングルモルトを試飲された著者には、ただ敬意を表するしかない。(村上春樹氏の内容文から引用)
『シングルモルトウィスキー大全』土屋 守・著(小学館)
簡単レビュー
『モルトウィスキー大全』『改訂版モルトウィスキー大全』に続く第3弾。改訂版刊行後の動きに完全対応するとともに、スコットランドの全蒸留所に加えて英国の他地域や日本の蒸留所も網羅した、まさに完全版だ。
一家に一冊、いかが?
★★★
さて、音楽も山も本も「無料」にこだわると意外なほど、高品質なものばかりが手に入る。
これがわたしの目指す「贅沢の基準」なのだと思い知った。
今年のアクティビティは好きなホテルや航空会社、自動車保険などのメンバーシップ(無料会員優待)を使い倒す「限りなく無料に近い」ホテル泊やイベント参加を目指すライフスタイルを確立しよう!と考えている。
すべては、情報戦だから上質な情報をキャッチできるように「精進また、精進」よ(笑)
それでは、また!
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