【ブログ新規追加567回】
『萩原編集長の山塾 秒速! 山ごはん』 山と渓谷社
山やキャンプで食べるご飯はどーして美味しいんだろう?
そりゃあ、外で食べるという解放感があるからだと。それに、燃料の豊富さ(薪や練炭、木炭、ガスなど)それぞれの持つ独特の香りが食材をさらに美味しく仕上げるんだ。
わたしは山ごはんの美味しさを知ってから、外食の概念がまったく変わってしまった。
何十年も主婦業をやってきて無数にご飯を作り続けてきた。決して料理上手とは言えないが、それなりに様々な料理を、それなりに美味しく作れるようにはなってきた。
しかし、自分の作る料理にも飽き飽きしていた。コロナ禍で外食もできずだったそんな時に出会った「山とキャンプ」で作るご飯。
ここで、実際にやってみての話をしよう。まずはキャンプから。
キャンプでは、薪や炭だけで作るご飯のメニューや手順を事前に考えて買い出しもし、当日のルーティンをみっちりと考えておかないといけない。
なぜなら、メニューを一品づつ作っていたら、キャンプの間中、焚き火と料理を繰り返していなければならないでしょ(笑)
それじゃあ、時間制限のある中で楽しむのには難しい。
だから、一番大事なのは、まず美味しさでしょ、次に速さでしょ、この2つを徹底して突き詰めて最近では、メニューや仕込みを作り上げているのだ。
例えば、現場での食料を包丁でカットすることを徹底して省くとかね。できるかぎり家で仕込んで出かけるのがいいかと思ってそうしている。
家のキッチンの五徳の数を考えてみて。
五徳が2つの場合は一度に2つ料理を作れるでしょ?五徳が3つのキッチンで普段料理をしている人なら、キャンプでの火元の少なさに驚くだろう。
そこで、わが家では焚き火台(大型1台)とトライポットを利用した小さな焚き火台の2つをメインの調理台として使う形に落ち着いた。
それ以外でも炭火で焼く料理用に、B6タイプの調理焚き火台がある。
これであれば、焚き火台で同時に3つ以上の料理が作れ、トライポットではお湯や鍋でスープを沸かす。
料理が終わったら、網やポットは外して本来の焚き火を楽しむ。
同時にどれだけできるか?が、キャンプをたのしく有意義な時間にできるか?の境界線だろう。
次に山めしの実際は。
さて、山登りの時の山めしには美味い!早い!にもうひとつのポイントを足さねばならない。
それは、軽い!だ。
車で運べるオートキャンプとは一線を画す、人力で運ぶ山のご飯では、軽さは最重要なのだ。
直前の仕込みも、できる限り軽い食材を選び、調理に使う水も少なく、燃料も1ガスバーナー、小フライパンで「美味い・早い・軽い」という三要素を極めてきた。
少ない水で、軽くシンプルな食材でいかに美味しいものを作るか、という制限があるなかでのご飯作りの鉄則だ。
油がなくても美味しいとか、ビジュアルも素晴らしい食材は何か?とか、考えることは多数ある。
最近では、スーパーに行くのが楽しい。乾燥野菜なんか豊富だし、チューブ入りの調味料などのバリエーションも多いから味の新境地を開拓中だ。もちろんレトルトもね。
キャンプといい、山登りといい、いつも天気や季節に左右されつつ、絶好のタイミングをつかめるかが勝負どころだ。
最高の天気や季節に、最高の外めし。旨くないわけないよ。
そう、誰が言ったのか定かではないが「山では空腹は最大の調味料である」という格言がある。そーよ。その通り。
そもそも山だったら、何でも美味しいってことでしょ!(笑)
こんなプラスハンデがあるのだ。カップラーメンだって、激うま~♪
というわけで、外で食べるご飯の美味しさをこれでもか!って、書いてみた。
コロナに気をつけながら、外ご飯を楽しもう!