起きていることはすべて正しい~最悪な時に学んだ、運を戦略的につかむ方法 【書評・自己啓発】

【ブログ更新110回】

※ 2019年3月3日のブログを加筆して再登場させました。

2009年真夏の8月、突然の脳出血で倒れた私は、意識が戻り麻痺した半身を抱えながらこの先どうやって仕事に復帰するか?こんな事ばかり入院中考えていた。

厳しいリハビリにも泣いている暇はなく「家に帰ったらまず、真っ先に読もう!」と決めていたのがそれまで3回以上再読していた、この勝間和代氏の著作「起きていることはすべて正しい」だった。

この作品が出版された2008年は、わたしが今の出版社に転職を果たした年。

この作品に書かれている彼女の座右の銘起きていることはすべて正しい」の新骨頂は、自分に降りかかってきた物事の捉え方ひとつでどんな風にも生き方は変わってしまう、セレンディピティ(偶然の引き寄せ)までもコントロールできる法則・・・との内容に飛びついた作品だった。

わたしがピアノ教師からある日突然、転職をはじめ、勢いのあるなかで、出会った出版社と大好きな本への道。このあたりは3年前に初出版した電子書籍にも詳しく記したが、この本から得たヒントがどれだけ転職に有利に働いたのか計り知れない。

女性が、仕事をしなくては食べていけない状況になった時、メンタルからキャリア構成まで社会の一部として機能するためのノウハウ、そこから収入と自分自身の持つキャリアの対価など、仕事そのものだけでなく、働くために必要な働き脳を育成できる書籍だ

では、「起きていることはすべて正しい」の紹介をしよう。

 まず、「運を戦略的につかむ」という発想のヒントになるもくじの羅列をしてみる。


はじめに~メンタル筋力と運をつかむ勝間式4つの技術

● 第1章「偶然を幸運に変える」

「セレンディピティの技術」女優、黒木瞳さんとの出会いから、この1年に起きた「8つの偶然」をいかに幸運に変えたのか?

「効率化すると疲れる、大変ですね!」の大いなる誤解

「メンタル筋力」が強い人、5つの特長

20年間「打たれ弱かった」私の幼少~大学時代「ひきこもり」を脱した3つの問題解決法

21歳、出産・育児で世界観が一変・・・etc.


技術面をサポートするメンタル筋力をつける方法3つの柱からなるメンタル筋力を鍛えるメソッド。


第2章 あなたの潜在意識が目覚める脳内フレーム120%活用法(97%の潜在意識の活用で成果が10倍に)


第3章 99%捨て、1%の本質をつかむ即断即決法※わたしはこの章は繰り返し今でも読んでいる重要な章。


● 第4章 「4つのダイヤ」を引き寄せるパーソナル資産増強法※資産の概念が変わるここも重要章。


● 第5章 勝間式人間関係の兵法「5つのわがまま力」で年収が20倍になった秘密。

と、こんな煽りとも取れそうな目次だが、10年前のビジネス本なんて、もう今の時代には通用しない場合がほとんど。

しかし、意外なほどこれはまだまだイケる。

なぜなら古いビジネス書の書き出しとはまるで違う勝間氏自身のエピソードが満載で、読み物としても面白い。で、新しい自分の構築に取り掛かりたいならば、すぐに取り組むのが効果的な思考変革だという。ある意味メソッド(教科書)として使うには最適な教材だと思う。

今回はあえて、内容には触れずにおこう。

彼女が文中で繰り返し語っているのは「運を実力に変えることは誰もが習慣と訓練で習得可能だ」ということ。

実際、わたしも病後11年を迎えた今年、まだまだ若干の身体の麻痺、言語障害などが後遺症として残るものの、見た目は変わらず、かえって元気になった感じさえする。

運が良かっただけかもしれないけど、事前に読んでいたおかげで、運を引き寄せたのかもしれない。


そうか!変えられるんだ!と、思ったら騙されたと思って読んでみて(笑)




★2024年7月22日更新 自己啓発のやり方~思考チャンネルを変えれば飛躍的に考え方は改善される 【書評・自己啓発】

今回の選書はこれまで、3度、再読してきた2冊の自己啓発系ビジネス本を元に思考のビルドアップ(自前で考えたWord)を狙い、体系立てて紹介する。今年もすでに半年があっという間に過ぎてしまった。

しまった・・・というのは、新型コロナウイルス感染という前代未聞の疫病に全世界が振り回されているからだ。しかも、この夏、第2波の恐れも出てきた。まだまだ、まったく油断はできない。

そんな中、経済もしっかりと回さなければならないし、こんな世相だからキッチリと人生設計をして行きたいと、右往左往する人も多いことだろう。

不安な気持ちを払拭するには、ビジネス本を読んでみることをお勧めする。ビジネス本には、トップ経営者や学者や様々な分野の専門家が汗水たらして得た、最良な生き方、仕事術などどこを取っても学ぶべき内容の詰まった宝庫だからだ。

で、今回は思考をビルドアップさせる2冊の自己啓発・ビジネス書籍を紹介する。

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エッセンシャル思考 ~最少の時間で成果を最大にする~ 著;グレッグ・マキュー かんき出版

簡単にレビューすると・・・エッセンシャル思考の秘密は「今、何が重要か」を考え、自分で優先順位を決め成果を生まない努力をやめることだ。

エッセンシャル思考とは、まさにより少なく、しかしより良くを追求する生き方だ。
ときどき思い出したようにやるだけでは、エッセンシャル思考とは言えない。


今、自分は正しいことに力を注いでいるか?と絶えず問いつづけるのが、エッセンシャル思考の生き方である。


エッセ ンシャル思考を学べば、玉石混交のなかから、本質的なことだけを見分けらるようになる。

向上心はときに絶えざるプレッシャーとなってあなたを襲う。あれもこれも試したい、いいことは全部生活に取り入れたい。

だが、そんなやり方では人は進歩できない。何事も中途半端に終わるのがオチだ。この苦境を抜け出すための鍵は、人生を本質要素だけに絞り込むこと。

エッセンシャル思考 本書は、自分にとっての本質的要素を見つけ出す手がかりとなる。

※ここで重要な思考となる、エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違いを述べておく。

どんなに辛くても苦しくても、与えられた仕事をやらなければいけない・・・と、考えるビジネスマンが大半だろう。

一方、できないことをできないと言うことや、時間的に無理なことを理論的に論破して不利だと思える要求に対してはキッチリと断る、こんなある意味自己中心的なビジネスマンもわずかだが存在している。

これは、すべて受け入れてしまう不毛なやり方が辞められないビジネスマンは非エッセンシャル思考の持ち主で、ただちに改めていかなければ己の首がどんどん締まっていくだけだ。

反対に、勇気のいることだが、きちんと理論的に断ることができるビジネススキルを武器として持つビジネスマンだったら、エッセンシャル思考を持つ有益な人材なのだ。

ここで言えることは、賢く生きる者は、不要なものを排除するのだということである。

そこから、自分ならではのオリジナリティの創出に最大限に大事な時間を割こう。そのために本書は大いに役立つだろう。

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「 3か月」の使い方で人生は変わる Googleで学び、シェア№1クラウド会計ソフトfreeeを生み出した「3か月ルール」著;佐々木大輔 日本実業出版社

この本の要旨を簡単に述べると・・・「3ヵ月」は確実に変化を起こせる最小単位。3ヵ月間、「今まで本気で取り組んだことのないテーマ」に取り組む。

時間術やタイムマネージメントと言えば、できるだけ短縮した濃密な時間で仕事を処理するための効率第一のテクニックをイメージするだろう。

しかし、この書籍では、巷に溢れる効率を求めた時間術やいわゆるタイムマネージメントとは一線を画した、ルーティン(定型業務)の効率をアップし、「非効率的なこと」いわゆる企画など、クリエイティブなことがらに時間や情熱を注ぐことをゴールに据えてる。

2冊の目指す思考のビルドアップとは

エッセンシャル思考で学んだ、無駄・無理を省く最強の効率化で得た時間を、この3ヵ月ルールに則って、かつてない本気で取り組めるテーマに取り組もう、というビルドアップ提案だ。

思考のビルドアップ=構築はこうして、様々な角度から攻めてゆくのがいい。

今回、わたしは自分の強みである最も詳しい書籍の積み上げでビルドアップを図る提案をしてみた。

※ エッセンシャル思考から学べること・・・生活の無駄・無理を見直し、最適な時間を得る。

※ 「3か月」の使い方で人生は変わるから学べること・・・人生は100日で変えられると唱える。本気で挑戦する意欲や勇気が湧く本である。

2冊から得られるもの

時間という不思議な概念は、自分の頭の中でいくらでも作り出せるもの。だったら、今まで本気で取り組まなかったことを軸に己の目を開眼させるべきだ。

3か月単位でひとつのことに集中して取り組む・・・これは、趣味からはじめる小さな仕事にはピッタリの思考じゃないだろうか。

わたしも本書を元に思考のビルドアップを実践、小さな起業を始めているが、毎日わずかでも収益が出て、やりがいを感じる3か月となった。今、この3か月を振り返ってひとり、お疲れ様をしている最中だ。

まずは、一周してみる。回りが走り続ける中、緩急を3か月ごとに迎えて、新陳代謝する。一歩立ち止まるのもおつなものだ。

今日、久しぶりに借りた本

★2024年6月21日更新 BIG MAGIC 「夢中になる」ことからはじめよう。【書評・自己啓発】

エリザベス・ギルバート・著 神奈川夏子・訳(ディスカバートゥエンティワン)

著者本人は、読者のためではなく「自分自身のために書いた」と本書の中で強調している。本書奥付より。

著者のエリザベス・ギルバートは、アメリカの小説家。
代表作『食べて、祈って、恋をして』は、1200万部という大ベストセラーを記録した。
同作品は映画化され、ジュリア・ロバーツが主演を務めた。

著者はTEDに2回登壇している。こちらの再生回数は、なんと1600万回に上る。私自身もTEDを拝聴して、BIG MAGIC を読もうと決めた。

BIG MAG の導入部

都立小宮公園内のホール

著者が語る BIG MAGIC とは何だろう?
それは 地球にはアイデアも棲んでいる ということにまつわる様々な奇跡のことだと理解ができる。

まず、アイデアは生命体である という観点をあらゆる角度から引き出した一書だ。

要するに簡単に言ってしまえば、あらゆるクリエイターが生み出し続ける創作物には、地球からの生きたアイデア=生命体が寄り添いもたらしたものだという観点。

(文中から)地球上には、動物や植物、バクテリア、そしてウイルスが共に棲息している。しかし、それだけではなく、地球にはアイデアも棲みついているのだ。

アイデアは固有の肉体をもたない、ただのエネルギーを持つ生命体だと考えられる。しかも、わたし達人間からは、完全に切り離された存在で、やり取りが可能なのである。

エネルギーを持つ生命体「アイデア」には切望していることがある。それは、誰かによって自分を形(作品)にしてもらうことだ。アイデアの持つ資質を誰か優秀な書き手に具現化して欲しがっているのだと言い切っている。(文中より)

ここでの誰かとは、画家・ミュージシャン・小説家などのクリエイターたちを指し述べている。

著者自身の体験からBIG MAGIC をひも解く

市内の自然公園前

彼女は、自然科学を取り入れた小説を書く作家として生計を立てている。ある朝、突然小説のアイデアが降り注いできたのだ。

しかし、彼女はまだ早い・・・と感じ、しばらく自身の様子を見ていたのだ。すると、あっという間に別の作家がほぼ、同じ内容のアイデアをふんだんに盛り込んだ小説を出版してしまった。

このことから、2つの着目点が考えられたのだそうだ。

① まだ、時期が来ていなかったから、ジャストな人のところに作品の種は落ちて行ったのだと。この観点はもろにアイデアは生命体だという彼女の持論だ。

同時に同じ事を考える偶然もBIG MAGICの特徴のようだ。だから、アイデアを盗まれた!と騒ぐ場合もいたしかりしかもしれない。

② いいや、アイデアのしっぽを掴みそこなったのはタイミングを逃した自分だと。原理原則に忠実な彼女のごく普通の観点。さて、どっち?

その時の著者自身の気持ちを文中から拾ってみよう。

(文中から)そしてアイデアは、ある日唐突に誰かの元にやってくる。普通は、アイデアがやってきても他のことをしていて気がつかない。

もしくは、気がついても「そんなの自分の手には負えない」とお断りしてしまう。

しかし、アイデアと戯れることを決意したとき、創造は始まる。 まるで禁じられた恋のように、熱烈に。(文中より)

この文面から2つの観点が明確に表現されていた。①に対してはまだ早い~今回は見送ろうと逃す自分。②に対しては、アイデアを受け入れることを恐れずに決意すると、創造が始まる前向きな自分だと。

これではっきりわかったことは、どんな小さな発見やアイデアであっても、すぐに着手すべきだということなのだ。②が本心だ。

やって失敗するより、やらなかった後悔であれば、やって失敗のほうが100%前向きな決断なのだ。

しかも、アイデアという生命体は、誰かの手によって作品に生んでほしい!と願っているのだから、それを叶えてあげないといけない。

文中より著者の体験のまとめを書き出す。

まとめ

ふいにアイデアが自分のところに現れたら、これからよろしく!と握手をし、それが作品となる日まで決して喧嘩をせず、見捨てずに、自分の持てる力を最大限に発揮して互いに協力すべきだ

努力を怠って放っておくと、アイデアは待ちくたびれて、どこかに去ってしまうこともあるから要注意。

● クリエイティブという魔法~書評

品川 mango tree

すべての人の奥底に創造の種という贈り物は眠っている。それを目覚めさせて、大きく育てるためのキャンバスを持ち、描き出す勇気を持つ人だけが、このBIG MAGICという魔法の虜になれる。

それは、たとえば作家などのクリエイター職ばかりじゃなく、庭師や料理人など、自分自身の人生を充実させるものすべてを指すのだ。自分の人生をより、クリエイティブなものとして考えることができるかどうかで、BIG MAGIC を掴めるかどうかが決まってしまう。

手前みそだが、わたしはブログを運営してる。最近、ブログ執筆がとてもクリエイティブな作業だと感じている。それを持てたことが幸せだと実感できたのだ。小さなBIG MAGIC を経験し掴み切れたからこそ、夢中という幸せが手に入るのだとわかった。

また、どんなひとにでも発揮できる創造性だと読み取った。だから特別な能力とも、すごい学歴ともまったく違う。

それは、自分のできる事を全力でやる事と、やり切った後に見える景色をきちんと見ておかないといけないのだと。

BIG MAGICは、きちんと見ている人の元に降臨するのだ。

著者の願いとは

浜松町からの東京タワーと満月

本書のメッセージは、あくまで、著者自身が作家としての教訓を交えながら自分の内面と向かい合って対話している、と言えばわかりやすい。

思い込みが多く、不安定な著者が作家として生きると決めた決心の場面は靜かながらもとても情熱的で印象深かった。

自分の人生に忠実であり続けることができるのか? 移ろいやすいクリエイティビティをつなぎとめるための考え方とは?悩みや葛藤さえも美しかった。

創造的に生きるということは、名声を得るとか、才能を使ってお金持ちになるとか、そういうことではないのだと、著者は繰り返えす。

むしろ自分の中の創造性を、社会で換金しようという目的を第一にしてしまうと、創造性は痩せおとろえてしまうとも言っている。

わたしの話だが、ブログを書くことが楽しくて毎回、何を書こうかと考えるとワクワクが止まらない。

書きあげて推敲、撮影しておいた写真を入れてのアップでウキウキは最高潮に(笑)

それでいいのだ、それがいいのだ、それを続けなさい、と著者が私の背中をポンポンと軽く叩いてくれるのだ。


さらに、 見えないけれど私の周りにアイデア、好奇心の種が満ち溢れていることも教えてくれる。

完璧なアーティストではない、私たちだからこそ共感できる、個人的かつ創造的生き方の告白。それが本書なのだ。

【もくじ】

Chapter 1 「恐れ」を乗り越え、充実した人生を送るには

Chapter 2   インスピレーションとともに生きる

Chapter 3   誰もが「やりたいことをやる自由」を持っている

Chapter 4  決してあきらめない

Chapter 5  好奇心を信じ続ける

Chapter6  ビッグマジックが起こした奇跡

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★2024年6月5日更新 ストーリー思考で奇跡が起きる 1%の成功者だけが知っている人生の脚本の作り方【選書・自己啓発】

脳の仕組みを理解することで誰にでも奇跡は起こせる。行動をしていないから結果が出ない この考え方は半分が正解で半分が間違いなのだ。

では、結果を出すのにはどうしたらいいのでしょう・・・。この書籍の最重要な箇所ではこう書かれています。

今、必要なことだけに絞って学び、必要なことを得るのに重要な人を探すことです。

それには道筋を示す人生のストーリーが必要です。 さあ、結果を出す、奇跡を起こすために「人生の脚本」を書いてみましょう。人生を一変させる奇跡のロジックをモノにしてみましょう。

ストーリー思考で奇跡が起きる 1%の成功者だけが知っている人生の脚本の作り方」小山竜央・著(大和出版)2015年8月初版

神奈川県開成町 瀬戸屋敷にて、2016年6月1日 撮影

【もくじ】

序章 目標を捨てると人生が変わる

第1章 1%の人が大事にしている習慣~ステップ1「テーマ」を決める

第2章 たったひとつの行動が奇跡を起こす~ステップ2 「イベント」を起こす

第3章 あなたが変化する瞬間にフォーカスする~ステップ3「ストーリーボード」を書く

第4章 自分を育てる時間を作る~ステップ4「種」をまく

第5章 人生を性格にとらえて夢実現の精度を高める~ステップ5「見直し」をする

第6章 夢の実現を最速で引き寄せる~ステップ6「協力者」をつくる

第7章 夢を叶える4つのツール

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バレットジャーナル 人生を変えるノート術 箇条書きで望みを叶える方法【自己啓発・ノート術】

緊急事態宣言の全面解除によって、新しい生活がスタートしました。今、アナログのノートで人生の棚卸しをガンガンやってみよう!用意するものはノート一冊とペン一本。書評第一回めは、この本。

●「バレットジャーナル~人生を変えるノート術~」

※本書のポイントは2つだけ・・・やること、やりたいことを全部出し切る・ノートに箇条書きで書く、 この2つです。

【もくじ】

  1. 著者紹介・バレットジャーナルが考案された背景
  2. 世界最強の自分整理術は箇条書きすること
  3. スケジュールはPCやスマホで管理?原点に帰ってアナログが便利なワケ
  4. バレットジャーナル実践法
  5. まとめ・人生の記録をつける喜びを味わおう

1.著者紹介 バレットジャーナルが考案された背景

はじめに、本書の情報と著者の紹介をしましょう。

• 著者 ライダー・キャロル氏(アメリカ出身)

【生い立ち】小学校入学当時、突然ADD(注意欠損障害)という病気を引き起こし、困った両親は有能な家庭教師を見つけてくれたのですが、まったく、勉強が手に着かない状態だったそうです。

アメリカの片田舎で育ったキャロル氏。ADDは治るどころか、どんどん症状は進んでしまい、学校でも家庭内でも孤立して行きます。

どうしたら、気持ちを落ち着けて集中し、やるべきことを片付けていけるのか?高校生となったキャロル氏は、毎晩深夜まで考え続けていました。

【目覚め】そんな暗中模索のなか、ある日、突然思いついたのです。普通のノートに、今自分が置かれている状況や病状、抱えている問題、欲しいものや将来の仕事などすべてのことがらを箇条書きに書き出して行ったのです、それはもう、無我夢中でした。

しかも、徹底的に書き出すことに集中しました。生まれて初めての集中力が爆発した瞬間でした。バレットジャーナルは、キャロル少年が考えた、何の変哲もない普通のノートを使ったアナログ方法のタスク管理システムです。

【夢の仕事につく】それから自分を取り戻していったキャロル氏。ADDの病状は一進一退でしたが、唯一集中できることがノートの箇条書きでした。猛然と大人になったらやりたい仕事への夢をノートに書きまくっていたら、最もなりたいWEBデザイナーになってNYへ行くことになります。

職場で同僚から、いつも大事に持ち歩いているノートのことを聞かれたキャロル氏は、懇切丁寧に自分の歴史とこのノートがもたらす効用を語ったのです。

【バレットジャーナル誕生】同僚は彼のエピソードを聞き、大変に驚き、2つの提案をしてくれたのです。1、職場での箇条書きの共有、2、このノートの使い方をブログにして発信するとのことです。

キャロル氏は2つの提案を忠実に実行に移します。バレットジャーナルというブログサイトを作り、ノートの書き方や箇条書きをすることで願望が叶うといったメッセージを発信したところ、いきなり100万PVを叩き出し大人気のサイトになったのです。そして、今回、紹介する書籍の発刊にまでたどりつきました。

このバレットジャーナルのバレットとは、弾丸を意味します。箇条書きの頭につけるドットのことです。

それでは、実にシンプルな箇条書きというタスク管理法を説明して行きます。

2.世界最強の自分整理術は箇条書きすること

キャロル氏の考案したバレットジャーナルの最大のポイントは、タスクを箇条書きにすることです。いつでも、主体的に物事に取り組めるように、ズバッっと、簡単に箇条書きしておくことで、誰にも振り回されず、自分の身の回りのことに集中することができるのです。

このタスク管理法の優れたところは、終わったタスクのドットを潰していくことで、達成感が湧くことと、箇条書きすることで、ものごとに着手するスピードが各段に上がることです。

わたしも早速、メモパッドに翌日のさまざまなことがらを書き出してみました。これは、いい!達成感もハンパないし、どんなに忙しくても、箇条書きの持つスピードでやり遂げられるんです!これは驚き~~。

やるべき事とやりたい事を混在させるのもミソです。やるべき事に集中して、やりたい事まで手が回らない!なんていっている人には、この全部書き出すバレットジャーナルは、本当におススメです。

バレットジャーナルは、仕事や勉強のスケジュール管理を勧めているだけではなく、すべてのことがらを書き出すことによって人生の道筋を作っているのです。だから、夢や願望が叶うのです。

3.スケジュールはPCやスマホで管理?

  原点に帰ってアナログが便利なワケ

今さらながら、手書きの威力は凄いと感じています。ネット回線が止まっても、必要なメモが簡単に取り出せます。さまざまな覚書きはだいたいノートに書いて保存していますね。

さて、何の変哲もない一冊のノートと一本のペンだけですぐに、はじめられるバレットジャーナル。はじめ方を箇条書きしてみます。

◎ 毎日の行動スケジュールをすべて箇条書きで書き出す

◎ 一日の終わりに見直す時間を取ります。終わったタスクやスケジュールの頭のドットに✖をして消していきます。

◎ やり残したタスクやスケジュールは別の予定日に回します。

やり残したタスクやスケジュールの繰り越しですが、あらかじめ予定日を決めてしまいます。何度もやり残しのタスクやスケジュールになるようなら、それはやりたくないことかできないことでしょう。

ここで、改めてそのやり残したちと向き合います。今後続けるか?もう止めるか?この判断がものごとの決着をつける良い習慣となって行くのです。人生にも大いにプラスとなる方法です。

いづれにしても箇条書きは、端的にスッキリと書きましょう。以下に箇条書きのお手本を示しておきます。参考にしてください!

〇月✖日

● 椅子のペンキ塗り(タスク)

● 書類記入(タスク)

● ホットプレートを買う(タスク)

● 手作りお菓子を作る

※ 土曜参観 重要イベント・持ち物(上履き)

※ 星座ギャグ(TV録画・忘れずに!)

終わったら、•に✖するだけ。ね!簡単でしょ

4.バレットジャーナル実践法

バレットジャーナルの使い方を説明して行きます。

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インデックス(もくじ)を記入します。

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● デイリーログは、今日やりたいことややるべきことを書きます。

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● マンスリーログは、その月にやりたいことがらや前月のやり残しを記入します。

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● フューチャーログは、向こう一年間のイベントや目標、長期に渡るプロジェクトの進捗を図るカレンダーです。

この4つのカテゴリーを駆使して、自分だけの宝物のノートを作るのです。わたしたちの日常には、やらなければならないことと、やりたいことが常に混在しているはずです。

しかし、時間は有限で大半がやらなければならないことに始終してしまうものなのです。やりたいことに大事な時間を使えず、モヤモヤ・・・

そんな人にこそ、バレットジャーナルのノート術を使って欲しいのです。思考の整理ができて、モヤモヤから一気に飛び出せるかもしれません。

5.まとめ・人生の記録をつける喜びを味わおう

本書は、スケジュールの保存と記録という枠だけでなく、人間関係、仕事やお金にまつわる話、夢や希望のような人生劇までも、著者の生き様から読み取れる深い内容の本です。

著者の持つ地獄の苦しみから産まれた、人生をもぐるっと変えてしまうノート術。自分の生き様をログにして残しながら、タスクも管理してしまう!という発想に脱帽でした。

いかがでしたか?バレットジャーナルで人生を変えてみましょう!

『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』ライダー・キャロル(著)ダイヤモンド社