【ブログ新規追加1081回】
『まず、のび太を探そう!』大ヒットを生み出す逆転発想~ 兵庫県立大学 経済学 教授 川上 昌直・著(翔泳社)
簡単レビュー
ドラえもんがわかれば、経営もわかる!
お客様から望まれる、しっかり利益が残る商売を作るには、何を、どんな手順で考えればいいのか?
新進気鋭のビジネスモデル研究者、川上昌直氏(兵庫県立大学経営学部教授)がやさしく解説。
9つの質問に答えるだけで、すごい!と言われる事業のアイデアがザクザク生まれる!
本書で身につくポイントはこの2つ!
・コレが欲しかった!と言われるアイデアを量産できる「のび太視点」
・良い商品でしっかり稼ぐための「ビジネスモデル」の作り方
★川上教授からのメッセージ(本書「おわりに」より)
(本書の)テーマはビジネス。しかもお客様を喜ばせながら儲ける仕組み。専門的に言うなら「ビジネスモデル」です。
私は、ずっと経営学を研究してきました。いわゆる「ビジネスモデル」の専門家です。世間的には高尚な「研究」という枠組みで生きていく中で、経営学の本当のユーザーは一体誰なのかを自問自答するようになりました。
過去には、学術書やビジネス書を上梓してきました。それはそれでエキサイティングなことだったのは事実。
しかし一方で、疑問が生じました。同業の経営学者や、あるいは経営指南をするコンサルタントには、学術書や学会発表でアプローチできました。経営者の方々には、ビジネス書や講演で直接的に訴えかけることもできました。では、一般のビジネスパーソンのみなさんやこれからビジネスをやってみたい学生のビジネスセンスの強化にどれほど貢献できたでしょうか?
経営学のユーザーは、経営学者や経営者ばかりではありません。現場で試行錯誤している多くのビジネスパーソンに対して、経営学からの「学び」を食わず嫌いにさせず、日々の仕事に向き合う目線を変化させるきっかけを提案したいと考えました。
そしてそれには、新しい知識を「インストール」するのではなく、すでにみなさんの中にある言葉や概念を使って、ビジネスの法則を「腹落ち」してもらうことがもっとも重要であると感じました。
できれば素材は、よく知らない海外の企業事例などではないほうがいい。あるいは知ってる企業であっても、詳細なケースは難しい。いっそのこと、誰もが知る「経営以外の素材」をテーマにしたい。
それこそが、経営学に興味がない人に、経営とビジネスの本質を知ってもらうという、われわれ経営学者が取り組むべきことではないかと考えたわけです。つまり、経営についてのハードルが高い方にこそ、この本でスイッチを入れてもらう。いわゆる「ゼロイチ」。それがこの本に流れる裏テーマなのです。
この本は、ビジネスの世界に既に足を踏み入れてしまった、「いまさら聞けない」経営のことで悩むすべての人に有効です。
それだけでなく、「これから経営について勉強しようかな、でも難しそう」と躊躇する人にもです。自営業の方、主婦の方、はたまた大学生、高校生の方までもが、この本が想定する対象です。みなさんの外見はそれぞれ違いますが、「ビジネスがうまくいくようになりたい」という同じ「用事」を持っているはずだからです。
このようなみなさんに対して、この本がドラえもんのポケットになってくれれば、これほど嬉しいことはありません。
★★★
8月、お盆休みに帰ってきた息子夫婦と、「新規事業の話」で盛り上がった。
7月上旬、息子は営業部から事業推進部、いわゆる新規事業を含む事業計画が主な仕事となる部署への異動となった。
さっそく、新規事業の発案をし、練に練った案をとりまとめてみているが、どうも「ビジネスモデル」となるか?よくわからなくなってきたと。
で、我が家の書庫でネタ探しをはじめた。夫が息子に「これはどう?」と、差し出したのが『まず、のび太を探そう!』という一冊だった。
目を丸くして「これ、持って帰る!」と、そそくさとバッグに入れてしまったほど魅力的だった様子。
あげちゃったので、夫が再度買い戻してくれた。
わたしも読んでみたが「これは面白い!」と、唸る場面の連続だったわん(笑)
また「のび太」を題材にした書籍は、書店で一度は目にしたことがあるのではないだろうか?
ざっとだが、こちらのベストセラー本も紹介しておこう!
『のび太という生き方』横山泰行・著(アスコム)
ベストセラーのこの書籍が一番有名。今年の小学生夏の推薦図書にも選ばれている。
勉強も運動も苦手でぐうたらしてばかりののび太。
でも、大人になる過程で大活躍し、しずかちゃんとも結婚し、
実は人生の成功者だった!
そんなのび太から、無理せずに自分らしく生きて
夢まで叶えてしまう方法を学んでみては?
そんなのび太から学べる人生の成功法則を
「のび太メソッド」と提唱。
本書では、「のび太メソッド」を全部で37つ
紹介している。
・完璧をいきなり目指さない
・失敗することまで楽しむ
・かっこいい自分を想像する
・直感で判断。とにかく動き出す
・夢は叶うと信じ切る
・自分より、まず他人の幸せを望む
・「愛する存在」で心を強くする
など。
この「のび太メソッド」は、
どんなダメな奴でも夢が叶う魔法の法則。
みなさんの人生にも役立つようなヒントが、
この本にはたくさん詰まっているよ。
のび太というどこにでもいそうな存在が、これまで多くの子どもたちを勇気づけてきたことは間違いない。
我が家の息子ものび太本を介して、新規事業のプレゼンを勝ち取ってほしいと願っている。
実際は「大切なこと」って身近にあるものなのかもしれないね。
それでは、また!