【ブログ新規追加194回】
「城春草木深」〜城春にして草木深し〜
(通訳)城内(長安)では春が訪れ草木が茂っている。 杜甫・作 「春望」 より
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今年は今まで行ったことのないところへ行こう、やったことのないことをしよう、などと決めていたが、突然の新型コロナウイルス感染予防での自粛生活。
外で受けるセミナー、イベントなどことごとく中止された。ああ~~~ずっと考えていた50代のカラダを鍛えるワークアウトを模索中だったのに。
普段は平日の外営業で歩き回り、週末、お天気次第で、趣味の里山や自然公園などでのWalkingtrailを運動代わりに行っている。
一週間でかなりの歩数になるね。
ちょっと前に見つけたワークアウト、家で寝たままできる「ゆるめる力・骨ストレッチ」も魅力的だけど、やっぱり太極拳のほうがカッコイイ。
このところ欲が出てきて、平日の仕事の合間にカラダ作りと気分転換ができる「太極拳」をずっと意識的に追い続けている。
はからずも2年前、わたしの住む町のNPO法人が主催する太極拳(沈肩垂肘・身正体髭)無料講座に参加した。
● 本物の太極拳講座に参加して~2年前の太極拳体験
太極拳は東洋哲学の重要概念である太極思想を取り入れた拳法の事である。
気を丹田(おへその下3〜5センチのところ)に集中させ、心を鎮めて意識を持って演武表現するという拳法。
体内を流れる「気」とは、目に見えないエネルギーのことで、健康になるためには気を養い活発にさせてエネルギーを身体の隅々にまで行き渡らせることが必要だ。
すべての動作を呼吸でコントロールするもの、いわば呼吸法の拳法とも言える。
この「拳法」だという太極拳を、生活の一部に落とし込みたい!と密かに思案していた。
初心者コースで教わったのは、かかとやつま先を少しずつ上げ下げしながら回転していく動作が、あの美しく流れるような形を作っているのを知った。
太極拳24手と言って、基本の型がある。当日はその内の1〜9,23,24の11手を流して、「不老拳」という1つの演武を何回も繰り返してやった。
身体の力をほとんど抜く感じで、気合の入る動作は24手中なんと2つしかない。あとはすべて恐ろしくゆっくりな動作で、腰の引きや腕、足の伸ばしで型を流してゆく。
あの美しい動作の秘密がすこしだけ分かった!
すごく充実して、嬉しくなった。
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わたしは、書道歴も長いが、太極拳と共通する動作の美がある。
書道では筆送りをすごくゆっくり書いてゆくのが基本。
初めは間がもたず性急に書いてしまうのだが、先生の美しい筆送りを間近で見ていて、そのゆっくりとした呼吸でいつの間にか味のある美しい文字になっているんだと、いつも感じていた。
動作が気ぜわしくて呼吸も浅いわたしには、こうしたゆっくりした動作や所作が、身体や心に効くんだな。
先生によって型が違い、たくさんの種類がある太極拳。教えて頂いた公認指導者の先生も、中国の公園で練習に参加され1年ほど続けてみてから、きちんとした型の修得を目指し弟子入りをされたそうだ。
先生といっしょに10人くらいが同じ型の練習に励んだ。
60分程度くり返し、休憩になったとたんに汗がにじみ出てきて、身体の凝り固まった部分が解けたみたいだ。その気持ちの良いこと!ったらない。やみつきになるかも。
中国でも、武術というより健康体操と捉えてられている太極拳は、ゆっくりとした動きと深い呼吸で心と身体の健康を促進し、誰でもできるように工夫されている。
上半身はしっかりと背筋を延ばし、足腰の動きでインナーマッスルを鍛えるのだが、転びにくくなり自分の身体をしっかりと支えられるという。
健康的に太りにくくするのが目的なので、大いに効果が期待できそうだ。
● 最後に
翌日、腰に違和感が出て、こりゃあ、始めるのは無理かな・・・と、残念な気分になった。しかし、もう、挑戦はしてみたのだから、自分のウイークポイント(腰)と向き合いながら、やってみたいと、また、思い始めている。
まずは、自宅でチューバ―先生に習おう。
漢詩を詩吟で歌った曲に合わせての練習も雰囲気がある。
いつか私も、昔訪れた上海の公園で現地の人たちといっしょに太極拳を演武したいな、なんて夢見ている。
心と身体のリフレッシュ! Lets do 太極拳。
来年は「拳法」やるぞ!(笑)