★2023年12月26日更新 文章論10本勝負~eBook / 電子書籍についての考察~著者になるためには【紙上講座⑥・電子書籍論】

【ブログ新規追加227回】

● コンテンツを持っていれば、文章力や知名度に関係なく出版できるのがeBook

● 紙の本を出版する場合~現在

出版業界に転職して12年。この出版不況の中、もう、書き手としての「紙の本」へのこだわりは、気え失せてしまった。

なぜなら、書店にうず高く積まれる小説などの書籍は、ほぼ知名度があり、置けば一定数売れると分かっている本だけを、取次と呼ばれる仲卸業者から新刊配本という形で入るのが普通だ。

要するに、原稿料を頂きながら、書店の一番良い場所に平積みしてもらえるのが可能なのは、そういった極一部の知名度などの条件を充たした人だけなのだ。

世間では、「ブログなどのコンテンツを持っていて、自分で文章も書ける人」が、SNSの発展で無数に存在している。

いくら、強力なコンテンツを持っていても、知名度がないとか、無冠だということになると、出版社に持ち込んで、自費出版で出して、わたしのような出版営業が初回から数か月の間プロモートをかけても、無名の著者の紙の本が広く長く、世間に流通することはまず無い。

一瞬(2週間程度)書店で積まれたり、棚差しされたりするが、たいがいは見つけてもらえず、売り上げポスに数字が上がらず書店から出版元に返品されていく。

それでも書店で「積まれた!」「棚に入った!」という事実が大事ならば、高額な自費出版費用に耐えられる人もいるだろう。

しかし、それは、生涯書き続けていくためにはならないのは一目瞭然ではなかろうか?

わたしは、執筆した暁の思い出と返品の山(3年で版元は処分する)を抱きしめて生きていきたくはない。

まあ、未だ厳しい出版メディアの壁がある。しかし、書きたい人、本を出したい人は、どんどん増えているのだそうだ。

次に、そんな出版の世界を夢見る人への提案をしていこう。

● 紙の概念を180度変えてしまったeBook=電子書籍の存在

ブログや小説などのコンテンツをある程度、一冊の書籍になる分量の文字数さえあれば、0円で出版することができる。

※ 自分一人で編集、校正できれば、kindle出版電子書籍を出すことが可能だ。

kindle出版のアレコレ→https://kdp.amazon.co.jp/(資料元)

これを利用して、まず、一冊作成してみるのがいい。なぜ、そう思うのかといえば、著名なブロガーのだいたいは、kindle出版で自分の書房を持つ場合が多いからだ。

例えば、イケハヤ書房→https://www.google.com/

ちきりんkindleブックス→https://amzn.to/3mT9viS

※ この方々の場合は、先に大手出版社から書籍を出してベストセラーとなっている。それでも、kindleと契約することで、WEBでも販路を拡充し、最近では、kindle出版で出すように変わってきた経緯があるのでここに記しておいた。

kindle出版では、自由に執筆・編集して、ブログやSNSで発信する→ブログ本体やAmazonアソシエイトで販売するというのがメインの執筆から販売までのルートになる。

これなら、棚から消えることもなく、売れ残りを処分されることもない。何しろ、制作費用は0円だ。

闘病日記のような、記録史などは、もっともkindle出版に向いているのではないだろうか。

● WEB出版社での書籍出版を果たした話

わたしはこれまでの5年で、電子書籍2冊(紙版1冊含む)を某出版社でお声をかけて頂き、出版した。版元はWEB上で、軽くプロモートして下さり、後は自分のコンテンツで流通させる「形」を取ってきた。

kindleとはまったく違う畑で、編集者の元、しっかりとした「テーマ」や内容の資料集めやリサーチに約一ヵ月ほどかけた。

執筆期間は20000文字程度で一ヵ月。一気に熱量の高い状態で仕上げて行けるのが、このぐらいの期間かもしれない。

そして入稿後、一ヵ月の間に、本のデザインや様々なプロモートスケジュールの確認をして、出版社との契約に望む。

今年の場合は、依頼から約半年間の設定だった。

在庫も無く、制作費もなし。kindle出版ではない、商業出版として出版ルートやWEBの露出で宣伝もでき、原稿料や印税も頂けて、何のストレスもない。

印税も売り上げに対して、その都度入るのがある意味魅力でもある。作品の価値が長く続くのが印税が入ることで実感できるのだ。

WEB制作会社または、WEB出版社に原稿を持ち込むのも、著者への道としては王道だろうと想像する。

わたしはまだ、持ち込みは未経験。

● kindle出版のネックとは?

さて、簡単にできることばかり書いてきたkindle出版だが、kindle出版のネックは年数が経つと、読み放題キャンペーンなどでほぼ0円で表記、取引されてしまう点だ。(kindle annrimiddなどのキャンペーンに準ずる)

出版社ルートだと、そういったことはなく、あくまでも作品=商品としての価値で少額であってもちゃんと値段がついてずっと長い間売られ続けていく。

かたや、kindle出版で0円であっても、作品として、日本国会図書館にはデータ保存されるので、作品の著者になったことには、なんら変わりはない。

例え、kindle出版であっても、自分のコンテンツで大切に販路を拡充して行ければいい。書店の棚に入っても、ネット販売のように、気軽に毎日、ポロポロと売れ続けては行かない。

毎日、売れる可能性も秘めるkindle出版。

● わたしが考えている執筆活動の先(メディア出版からkindle作家まで)

わたしは、今後も、ひたすらブログ執筆を切らさず更新を続けていくことで、どこかの出版メディアに見つけてもらことを願う。

eBook出版の話が頂けたら、ブログ毎日更新のご褒美だと素直に思う。

で、気が向いたら、kindle作家の道もあるかも。

来年もいいご縁がつきますように。

ざっくりとDTP出版の経緯を書いてみた。

また、機会を作って公開していこうと考えている。