【ブログ新規追加241回】
年のはじめには、一着ぐらいは新しい服に身を包みたい。
しかし、年々、そういった「ハレ」の気持ちは薄れつつある。
昔と違って今では、おしゃれ着というカテゴリーがわたしの中ではどんどん消えてしまって寂しい(泣)
それでも、どこか、自分なりのおしゃれを追及したいのだ。
真冬の極寒い朝、仕事に出る時、ふわっと優しいモヘアの軽いニットが欲しくって、3年前に、セールで手に入れた「マーガレットハウエル」の八部袖ニット。
どこか、昔を感じさせるモヘアの優しい質感に即買い。セールで半額だったお宝ニット。
袖が短いのは、仕事や家事にはうってつけ。袖をたくし上げなくてもいいし、何しろニットが痛みにくい。
このニットを買って良かったのは、身体にフィットしたサイズ感。
ダボつかず、ピタピタでもなく、コートの中でももたつかない。
ホントは、毎年、一枚づつ買い足したいと思えるニット。
洗いざらしの白シャツを中に着込んで、女子?みたいにラフに着こなすのも好き。
同じ、ニットでも春色ストールを首に巻いたり、白シャツを着こんだり、着方によって、ずいぶん印象も変わるもの。
さて、服の話はここまで。
新年はじめのショートエッセイを一本どうぞ。
ショートエッセイ
「かけがえのない日常のルーティン」
~朝~
朝起きて、布団の中で少しだらだらとする。
そろそろ起きなければと意を決して、布団を蹴って飛び起きる。
勢いあり過ぎで、足がつる悲劇もたまにある(泣)
真冬でも窓を開け、日の光を入れると、さっきまでの寝ぼけた頭が
あっという間にスッキリするんだ。
「さあ、今日も張り切って行こう!」と、何十年も自分に向かって同じ呪文を唱える。
お湯を沸かしている間に、いつもの豆をミルでガリガリと挽き、香り高いコーヒーを淹れる。
トーストは、少し焦げたのが好き。目玉焼きをちょいお焦げトーストにのせて黄身のとろみを楽しむ。
そして洗濯機を回しながら、今日着るシャツだったり、ボトムスだったりとハンカチなんかをサッとアイロンするのだ。
一日のはじまりはだいたいこんなかんじ。
~夜~
仕事を終えて夕暮れに帰宅。
ほぼ、疲労の塊だから、休まず鍋を火にかけブイヨンスープを温める。
鍋は別に疲れているわけじゃないから(笑)機嫌よくコトコトと音を立てる。
鍋を疲れついでに覗き込みながら、台所で立ったまま、ワインとかを一杯呑むの。
こうやって、一日を振り返りながら、鍋ものを夫とつつくのが真冬のルーティンだ。
で、だいたい9時頃には眠くなるから、その前にお風呂ですべて洗い流す。
本来なら、このまま布団へ直行したいのだけど、やり残している軽い仕事や
夢のための勉強、野望を積み上げる読書も大事なわたしのルーティン。
毎日、毎日、これのくりかえし。
旅に出たり、気ごころの知れた友人と飲んだりするのも今はお預け。
だから、こんなとりとめのない普通の毎日があって本当に良かった。
もし、この平穏な毎日がなかったら、とうにわたしはダメになっていたかもしれない。
好きな人やモノ、コトに囲まれて靜かに暮す。
これ以上があれば、求めて行くけれど、
答えは見つからなくてもいい。
わたしを支える幸せなルーティンの話。