【ブログ新規追加313回】
新年度、はじめの仕事は、一番やりたくない役所での打ち合わせ。朝8時30分開いてすぐの市役所へ出向く。
毎日の営業仕事でも、一番困難な案件、嫌いな(お互いにかも・笑)客先は、朝一番で伺う。これが、わたし流「仕事の流儀」なのだ。
朝なら、誰でも話をすんなりいかせるよう配慮の塊になっている。一番、WIN-WINの関係に持ち込みやすい。
そして、昨年の自粛からの活動停止を考えれば、こうして何不自由なく仕事に出られることに感謝しかない。
ああ~ありがたや、ありがたや(笑)
で、こんな新年度にピッタリな書籍の紹介をしておこう。
『憂鬱でなければ、仕事じゃない』見城徹・藤田晋 (講談社+α文庫)
● 書籍概要
小さなことにくよくよしないで、大きな仕事ができるわけがない。
「極端」こそわが命。憂鬱なことが三つ以上ないと不安になる見城徹氏。
たぎる情熱をクールなオブラートに包んで激しくスウイングする藤田晋氏。
ふたつの魂が交錯した瞬間、とてつもないビジネスマンの聖書が誕生した。
何が大切で、何が無駄か?あなたの臓腑をえぐる35の言葉。
● 簡単レビュー
幻冬舎を立ち上げた見城徹氏とサイバーエージェント社長の藤田晋氏の共著。9年前の刊行。
当時はブラック企業という言葉が流行っていた。未払い残業代や長時間労働が社会問題になっているが、著者の仕事に対する使命感、責任感に圧倒される。
経営者と労働者では価値観が全く異なるが、労働者としても経営者の視点を理解し、これに近づく努力をすることが、より良い仕事をするための一つの手段だろう。
もくじ
第一章 人としての基本
第二章 自分を鍛える
第三章 人心を掴む
第四章 人を動かす
第五章 勝に行く
第六章 成功への動機付け
★
多くの異論を巻き起こした本書。それは、成功者ゆえの強い姿勢が、最も苦手な=嫌いな当時のゆるい若者層から沸き起こった異論だったのだった。例えば、「タイトルがねえ・・・」とか、「何、気取ってんだか!」とか。
そんな一部の非難ともいえるブーイングをよそに、本書はその年のベストセラーに駆け上がった。推定部数19万部。
さて、2021年の今、コロナの影響が大きく仕事観を変えたのは周知の通り。
今後6~7年の間には、真新しい仕事の「出現」が頻繁に起こるだろうと言われている。そう、
Uber Eatsのような仕事がね。
今の仕事の半分も現存しないのではないか?とも言われている。
では、今までの仕事の流儀はもう、通用しないのか?使えないのであろうか?わたしは、そうは思わない。
一切の仕事に通じるメンタルや流儀は、生き残るものだと考えている。
★
この書籍の中で、大変、同感し、共感した場面がある。それは、第一章「人としての基本」の中にある。
見城氏は大変約束に固い男だ。以前、幻冬舎の入っているビルに勤める清掃の女性から「永遠の仔」上巻を読んだと、声をかけられた。その女性は、はつらつと、こう言い放った。
「面白くて一気に読んじゃったわ。下巻も必ず買いに行きますよ!」と。
それを聞いた見城氏。「おお~有難い。でも、もう買わなくていいんだ。こちらから下巻を贈るよ!」と言い、その場で、清掃の女性の名前、住所を聞き、メモり、その足で書店へ行き購入。すぐに郵送で送ったのだ。
見城氏にしてみれば、直接本の感想を下さり、その場で下巻を買って頂けると聞いた。それがファンの信情だから、その急所に答えなければ!と全力で「コト」に当たる。
清掃の女性からしてみれば、「ビジネストーク」だと思っていた見城氏からのまさかの献本がサイン入りで速攻に届く。
どうだろうか。相手の信情を捉えて、相手の気持ちを引き寄せるのには、本書の中に度々登場する「小さなことにくよくよしろ!」こういった気持ちがなければ、小さな約束など吹っ飛んでしまう。
朝、起きた時に「憂鬱になることがら」が最低2~3個なければいけないと見城氏は言う。要するに「戦いがい」をひたすらに求める熱き信条の持ち主なのだ。
先の清掃の女性への速攻の献本への行動は真似したいベストな仕事の流儀だろう。
これは、「面倒を後回しにしない、すぐにやる」という一連の行動にほかならない。
冒頭のこの第一章に感動してしまい再再・再読中。
「言ったことは必ずやる」これでしか信用は築けない。