★2024年5月20日更新 山帰来(サンキライ)の葉っぱ~この葉っぱで 「子どもの日」のお餅を包む~あなたの地方ではどの葉っぱ?【写真で綴る旅・植物】

【ブログ新規追加362回】

数年前、この写真を近所の公園で撮影した。

撮った目的は放射状に延びた先についた青い実がたわわで可愛らしかったから。

名前も知らないその葉っぱと実の写真を、当時参加していた「植物コミュニティ」に投稿したら、びっくりするような「いいね!」を貰い、延々続く書き込みの多さにさらに驚いた。

その内容のほとんどが、「実」ではなく「葉っぱ」のことだったのだ。

この植物はその名を山帰来というのだとコミュニティで教わった。

「実」は、冬になる前に真っ赤に染まり、鳥が不思議とつぐまないことから、クリスマスのリースを作る貴重な素材として親しまれてきたのも。

で、「葉っぱ」の部分だが、「子どもの日」に頂く柏餅の外葉として使うのだと。

そのコミュニティでの書き込みで最も多かったのが、関西圏の方々の「ああ、サルトリイバラの葉っぱだね」という誰でも知っているかのような書き込み。

もちろん、わたしは東京以外に住んだこともないし、サルトリイバラの柏餅なんて見たこともない。

コミュニティのある方が、自宅で塩漬けにしたサルトリイバラの葉っぱを写真に撮り、アップしてくれた。

そのまあるいつやつやとした葉っぱが白いお餅をくるむ姿を思わず連想した。

ああ~~、美味しそう(笑)

 (上記の写真はフリー画像から拝借)

                ★

さて、なぜ柏餅の葉がそれほど地方によって違うのかと言えば、元来食べ物を盛る葉っぱのことを、日本では「カシワ」と呼んできたそう。

関西圏では、滅菌作用のあるサルトリイバラの葉が最も使いやすく、どこでも手に入ることから普及した。

ちなみに、東北~寒地圏ではホオノキの葉、沖縄圏ではゲットウの葉だそうだ。

以前、奄美大島の空港でゲットウ(月桃)の葉にくるまれたお餅を買って食べた経験がある。

みんな、似ているようで違うのは、その地方特有の葉っぱの香りが違うからだろう。

江戸時代にカシワの葉でくるむお餅が大流行した背景には、江戸の持つ気質が育てた粋な香りがしたのではないだろうか。

これから、山帰来の葉っぱが5月下旬~梅雨前に青々と茂る。意外と身近にあるかもしれないから、探してみるのも楽しいかも。

名前の違いで、よくわからないのが、山帰来=サルトリイバラだというところ。

まったく違う名前を持つ同じ植物だから。

このあたりは、今後、詳しく調べてみようと考えている。

地方ごとに違う柏餅の葉っぱ。

次は関西圏で見つけて食べたいね。

今は、ひたすら我慢。

写真だけでもど~ぞ(笑)

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