【ブログ新規追加392回】
薬膳とは、食物を用いて体調を整える食事のことをいう。
古来より人は自然のままの動植物を得て、飢えをしのいできた。
その中で、例えばショウガは身体を温めるもの、ウリは身体を冷やし、利尿作用もあるものと知る。
さらに芋や穀物は身体に力を与えるものなど、身のまわりの食べ物には様々な作用があるのに気がついたのだった。
さらに調べてみたら、偏りの大きなものは薬になって徴用され、食べても身体に著しい変化がないものを食物としたのだと。
生きること、すなわち食べることは切っても切れない関係のものだ。
中国の唐時代のある医師が言っていた言葉を昔、本で読んだのだが「何時、何を如何に食べるかを知らない者は生きられない」とまで言われたそう。
今のわたし達、現代人の興味や関心の矛先は、まず「健康」だろう。その中で現代人の身体づくりには欠かせない栄養や自然科学、引いては科学での証明、いわゆるエビテンスである現代栄養学はなくてはならない正道である。
しかし、食べ物という複合的な素材に含む栄養素は体温を持つ身体に入ると、色々な条件の元に効果は異なってくるものだ。
要するに、人それぞれ、環境に合う良い食べ方であるのが一番なのだ。
さて、論文調で薬膳について語ってみたが、ここからは、薬膳を利用した食べ方の方法をいくつか挙げてみよう。
1、季節の食材がメイン。旬を大切に。
2、生薬(漢方の原料)は使わない。
3、近所のスーパーで買える食材で作れる。
4、食材は5つまで。
5、料理の手順は4ステップほどでできる。
6、男性や料理の苦手な人でも簡単にできる手軽なもの
7、夜食にしてもよい、おなかに優しい消化のよいもの
と、こんな感じだろうか。
以前、女性の上司(3つ年上)と、昼の同行営業でランチをした時。
「なんだか胃がもたれるのよねえ・・・」と、上司が言った。
そこで胃やお腹に優しい某有名中華料理店の薬膳コースというのを頂いたのだ。
その時の感想は、適度にとろみのある卵とカニ?のスープや色とりどりの野菜がふんだんに入った八宝菜、デザートのミルク杏仁など、どれもお腹に優しいものばかりだった。
食べ終わって、胃もたれの上司は「美味しかったねえ~~~。でも何だかお腹空いちゃった!」と、突然言い出した(笑)
胃やお腹の調子が急に良くなったようだ。もし、そうだとしたら薬膳恐るべし。
そこで、おやつの時間に今度はチョリソーのソーセージドッグとタピオカミルクティーをがっつりと身体に入れて「満足したわ~~!」と。
夕方の仕事場へ颯爽と消えていった。
薬膳コース、たしか 6品(サラダ、スープ、メイン、ご飯か麺、デザート、中国茶)で1480円。
薬膳をまだ試したことのない人は、こんな薬膳コースを体験してみるといいと思う。
身体の詰まりや冷えを緩和し、温めてくれる旬の食材をメインに料理が作られているから、身体にいいことしかない。
で、わたしの上司みたいに、食べたらすっきり、かえってお腹が空いちゃうかもしれない(笑)
どうぞ、梅雨こそ身体の調子を整える薬膳を日常に取り入れてみよう!
※ 梅雨のおススメ薬膳(湿気を身体に溜めないスープ)は、わたしの台湾の友人、さゆりさんが作って食べさせてくれた美味しい一品。
春雨の薬膳スープ・・・身体の余分な水分を取り除く作用がある
材料 → 緑豆春雨30g きゅうり2分の1本 味付けザーサイ50g 干しエビ大さじ1 乾燥ワカメ適量 水400㏄
作り方 → キュウリは縦半分に割り、斜め切りにする。キュウリ以外の材料を鍋に入れ、水を注ぎ、春雨が柔らかくなるまで煮る。鍋に斜め切りしていおいたキュウリを加えて、一煮立ちさせて完成。