【ブログ新規追加410回】
ああ~〇〇しなきゃ・・・!あれも!これも!と詰め込むのが得意だ。
しかし、詰め込んだ先が義務的なモノゴトだったりすれば、義務に駆られた行動は失敗しやすい。
今、ほぼ治ったから言えるのだけど、病気にかかりやすい時はたいがい、何等かの目的に向かって驀進している最中だ。
誰も、わたしなぞの驀進に「待った!」をかけられない。
それはそうだろう。本人はある意味必死でそのモノゴトに向かっているのだから。
激励こそすれ、とても「止め!」なんて言えないだろう。
この止め!と言える賢人が「超客観的」にモノゴトを推しはかる資質の持ち主だと言える。
そう、「メタ認知」能力のことだ。
ここで、簡単にメタ認知の説明をしよう。
• メタ認知とは
メタ認知とは、自分が認知していることを客観的に把握し、制御することだ。
要するに「認知していることをさらに認知する」ということ。
• メタ認知提唱者の紹介
ジョン・H・フラベルがメタ認知の基本となる概念「メタ記憶」を定義したのは1976年のこと。
その後、A・L・ブラウンによって「理解への理解」である「メタ理解」や「注意を注意する」「メタ注意」など、「メタ」の概念についての研究が盛んに行われ深まって行ったのだ。
• メタ認知の定義をごく簡単に説明
メタ認知の定義は「認知していることを認知する」である。つまり、「人が認知するに至ったきっかけから結果に至るまでのすべての事がらを、自分自身で把握する」ということにある。
たとえば、自分が何かをしている。その姿を少し離れたもう一人の自分が冷静に見ている・・・こんな感じを経験したことのある人もすくなからずいるようだ。
こうした、「自分が能動的に行っている事がらについて、もう一人の自分が客観的な立場から、その事がらを調整したり、調和したりする能力を「メタ認知」と定義しているのである。
• メタ認知の機縁はソクラテスから
メタ認知概念の起源をさかのぼると、古代ギリシャの哲学者ソクラテスに辿りつく。
「無知の知」・・・要約すると、「彼らは何も知らないのに、知っていると思い込んでいる。私(ソクラテス)は何も知らないということを知っている」と。
まさに「自分が認知している内容を認知している」ソクラテスはメタ認知が進んでいたからこそ、生まれた「無知の知」という名言だそうだ。
この考え方がメタ認知の機縁となっているんだと改めて知った。
参考資料→【メタって何?】https://www.kaonavi.jp/dictionary/metacognition/
冒頭の、〇〇しなきゃ!という義務感むちむちじゃあ、とうてい客観的にはなれない。
今朝、まだ病後ゆえ週末の買い出しの時間を遅くして、夫とともにゆっくりと出かけた。
梅雨の晴れ間で、溜まった洗濯や湿ったマットなんかを先にサッサと干したい!のはやまやまだけど、洗濯機を回す時間に買い物をしよう・・・と、いつもより気持ちゆったりめに構えて出かけた。
一つ二つは捨ててもいいくらいが丁度いいのだとわずかに思えた。
これまでは、ぜ~んぶやってから次へ行く、強行スタイルだった。
たぶん、詰め込まずにこうした緩急のつけ方を普段から取り入れていれば、先日来の病気にもかかりにくかったのかもしれない。
反省・反省。
最後に
メタ認知を科学者の視点からギュっと取り入れて、「映画と脚本のしくみ」を解き明かす新刊(2021年/1月30日発行)を紹介しよう。
『脚本の科学 認知と知覚のプロセスから理解する映画と脚本のしくみ』ポール・ジョゼフ・ガリーノ+コニー・シアーズ著(フィルムアート社)
• 書籍概要(今朝、読んだばかりのほやほやレビュー)
映画を見る時、頭の中では何が起こっているのか?
一本の映画にのめり込むために観客には何が必要か?
認知神経心理学をフル活用した、一歩先に進むための脚本術!
☆彡
目や耳などの現実の情報を知覚する器官の機能から、感情や意思決定と複雑に結びつく脳神経にいたる、人間の知覚認識のプロセスを順に詳細を明らかにして行く内容だ。
これまでにない新しいアプローチの脚本術。
映画「スター・ウォーズ」を例に取り上げながら、「映画を見ている時に心と脳には何が起きているのか?」を科学的に説明する。
必見なのは、「物語を語る手法=ストーリーテリング」の原則とその戦略を明かしているところだ。
映画脚本だけでなく、小説、漫画、ゲームなどあらゆる物語に関わる分野においても多大なヒントとなるだろう。
本書〆のことば
~人間の知覚の限界と脳の認知プロセスの無限の可能性を理解すれば、あなたの脚本は「完璧」になる!~
☆彡
さて、土曜日の夕方、少し病後の疲れが残るところで、「エイ!」っと、ブログは書いてみた。
わたし的メタ認知を働かせてみると、このブログは義務でやってはいない。
なんでもいいから書いてアップするなんてことは絶対にしない。
それゆえ病気の時は休みを取った。
ちょっとだけ客観的になれた(笑)成長できた話。
皆様もど~か、しっかり休んで良い週末をお過ごしください。