「山道具に魅せられて」~ザックと登山靴がわたしの生活を変えた~雑文エッセイ【風景・山道具】

【ブログ新規追加573回】

山梨の旅2日目の朝。

雨で真っ暗。

さて、どーする?

当初は、帯那山に連なる、低山(792m)の淡雪山

へトレッキングの予定で、前日まで情報を集めていたのだ。

(淡雪山の画像を拝借する↓)

淡雪山は昇仙峡の羅漢寺山を思わせる真っ白な花崗岩が突出した風景が圧巻だと知り、ぜひ行きたい!と願っていたが、朝の時点で悪天候、残念だがあっさりと登山は中止。

で、ホテルをチェックアウトして、甲府市のワークマンプラスでしばしお買い物。

そこから中央市にある、養蚕が盛んだった中央シルク工芸館に行ってみる。ここは、4つの種類の地層が重なり合う、いわゆるフォッサマグナ?みたいな地層の影響で滾々(こんこん)と湧き出る天然温泉が有名だ。

また、すぐそばに、春には千本桜が咲き誇り、南アルプスの展望が素晴らしいパノラマ台を擁する「たいら山」があると知り、温泉を堪能ランチを取り、その足で、たいら山トレッキングへと出向いた。

お昼ごろは、朝の悪天候が嘘のように晴れ渡り、パノラマ台では南アルプスの8つの山がほぼ見えた。八ヶ岳だけが煙って見えず残念。

8つの山は「間ノ岳・北岳・瑞峰山・茅ノ岳・八ヶ岳・鳳凰山・甲武行山・聖岳」まだあったみたいだけど覚えきれな~い!(泣笑)

                    ★

美しい山々を眺めて思ったことは。

ザックを背負って、登山靴を履く人生を送るとはまったく考えていなかった。

子どもの頃、両親の用意してくれたキャンプや登山は、それはそれはワクワクの尽きない楽しい冒険だった。

しかし、大人になる過程では楽しいことはいくらでもあって、いつの間にか山への思いは忘れてしまった。

4年前の上高地旅で、本当に久しぶりの本格的雪中トレッキングをして、「ああ、自然ってこんなに素晴らしいのか。空気も風も緑も水もすべてが美しい」と。

また、行きたい!と考えて、まず近所の里山から歩いてみようと思い立ってもう5年目だ。

歩けば、登れば、自分と向き合う有意義な思考の時間が与えられるのだもの。

今の課題や将来の夢を練りに練るために登っているんだ。

そして、「日本百名山などの有名な山を見に行きながら麓の低山へ登る・泊まる」という、自分の足にあったトレッキングが実現している。

ザックを背負わなければ、登山靴を履かなければ、まったく踏み入れないであろう、地味な里山の原風景。

もう、観光地への旅をする必要はなくなった。

毎月、仕事やものごとをやり切って山へ歩きに行けば、すべての心の汚れや疲れを洗い流せる。

この先も、山行が進めば、少々高い山にも挑戦するだろう。

でも、低山が基本だ。

安心・安定の里山に登り歩いて行こう。