【ブログ新規追加1013回】
出版社で本の仕事に携わって早や15年。
好きで好きで仕方がなかったピアノを教える仕事から一転、本の営業を始めた。
本も好きで好きで仕方がなかったから、本を読み、本を売る仕事はまたとない天職だとさえ感じている。
大病をして後遺症から早期に立ち直れた背景にも本があった。ことごとく本に助けられてきた。
だから、今は超出版不況だけれども、本を絶やさず読み、紹介を続けることがわたしの「使命」であるといえる毎日だし、それこそがやりたかったことだと実感している。
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しかし、物としての本の扱い方に関しては、わたしはとてもミニマリスト(超最小限主義)だ。
まったく所有する気持ちはなく、常に読んでブログにレビューを書いたなら、もう、手放してしまっても全然構わない。
なぜなら、所有することにまったく興味がないだけでなく、家の本棚でほこりをかぶって死蔵するのは「とてもモッタイナイ!」と、考えるからだ。
わたしのある意味、個人的な感覚だけれど、「本は天からの授かり物」じゃないか?と、思うところがあるのね。
だから、とても良かった本は迷わずにレビューを書いてきたし、もう一度買って読み直した本も実は数多いのだ。
町の古本屋も今ではどんどん減ってきている。
それでもブックオフ(今ではオンラインで買えるよ)やメルカリで売ったり買ったりできる。
そうやって、自分には必要がなくなった本たちを世の中に回して行く方がいいと考える。
つくづく思うことなんだけど、本って「人生を変える力を持っている」のだ。だから家で死蔵させないで、どんどん外に出してあげたい。
本って、一冊一冊はコンパクトなのに、量が増えるととたんに部屋の中で場所を占領してしまうし、何しろ重いんだよ。
わたしは常に図書館で借りる10冊だけを部屋に積んでいる。
大量に本を所蔵する夫と共有で持つ大切な書籍以外、手持ちの本も自分の本棚も「ほぼない状態」だ。ウソじゃないよ(笑)
仕事の見本の本は本棚に積んでいるけど、引っ越しの時に目いっぱい紙ごみの業者に持ち込んで処分した。
仕事で使う見本は、それこそ友人のお子さんにたまに差し上げて使ってもらうが、毎月かなりの数を見本にするからどうしても手元に残ってしまう。
仕事で使う新刊見本はPOSを潰してある関係で売ることはできないし、厳禁となっている。
だから、役目を終えた見本はある程度年数が経った所で処分している。
いくら本が好きでも、どんどん溜まって行くのはさすがに辛い。だから仕事でない趣味の本も新刊は購入して、読み込んだらレビューを書いてすぐに手放してきた。
というわけで、本に関わる仕事をしているわたしの「本は持たずに世の中に回す」というシンプルな考え方をさくっと、書いてみた。
では、また!