切れかかった糸をつなげる努力【暮らし・ショートエッセイ】

【ブログ新規追加」1194回】

先週は五月晴れの陽気に、居ても立っても居られず、不義理をしている友だち数人にメールや手紙を書いて送った。

同じ市内に住む彼女は大の美術好き。

30代の頃は、お互いの子どもを保育園に預けて、仕事も半休取ってあちこちの美術展へ一緒に出かけていた。

しかし、そんな時期はわずかで、お互いに親の介護や自身の病気などでまったく行き来できなくなったんだ。

その後、2020年コロナ感染で仕事にも出られなくなった時、彼女をはじめ、住所がわかる限りの友だちに手紙を書いて送った。

返事が欲しくて書いたというより、何かアクションを起こさなければ!という一種の焦りのような気持ちだった。

美術好きの彼女は、真っ先に返事をくれたんだ。ただ、手紙ではなくて、ショートメール(SMSってやつ?)で。

わたしは、自分が書いた手紙にスマホ番号とメルアドを書いておいたのをすっかり忘れちゃって、「あのう・・・どなたでしょうか?」なんて返信した。

そしたら、「N・S子だよ!」と。

まさか、ショートメールで来るとかまったく考えてはいなかったんだ。

ま、そこからはコロナワクチン接種が終わるたびに連絡してお茶に出向き、今では、大好きな美術関係の案内を手に入れたら、彼女に郵便で送っている。

楽しみにしてくれているようで嬉しい。

音楽バンド友だちとは、やはり手始めに手紙で繋がり、一昨年から彼のLIVEへ夫婦で出向くことで、これまでの不義理を解消してきた。

筆まめな彼には、盆暮れのお便りも欠かさない(笑)

やっぱりそうよね。待ってるだけじゃだめなんだよ。

友だちってつくづく思うのだけど、細い細~い糸でつながっている気がしている。

若い頃の友だちは、それこそ、人生いろいろの中で縁が切れてしまいやすい。

ただ、お互いの心の片隅に生き続けてきた「友だち」という感覚だけは大切にしたい。

というわけで、わたしの小さな努力は「手書きの手紙やメールでの近況を伝える」こと。

~かつて、人間関係に一点でも曇りがあれば気になって仕方がなかった。いまでは、ゆるやかに小さくつながれれば本望よ~

それでは、また!

ー--------------------------------------------旧記事更新70

『SunTAMA Style』2021年5月20日記事

『SunTAMA Style』2022年5月20日記事