【ブログ新規追加453回】
御岳山は東京都青梅市にある標高929mの山。
古くから山岳信仰の対象となっており、山頂には武藏御嶽神社が建立されている。
天空の集落と言われる御坊(おし)集落があり、現在では25軒の宿坊がある。登山の疲れを癒す精進料理を1000m近い山の上で味わうのも乙なものだろう。
これまでこのブログでは、東京の西の最果てを度々紹介してきた。
今回は本丸となる御岳山を登ったルートと、見どころを紹介する。
• 御岳山の入口は滝本駅~そこからケーブルカー(急勾配22度)に乗る事6分で、御岳山駅に到着する。(御岳山登山口から徒歩で御岳山駅を目指すと、約「1時間20分」かかる。これは健脚な場合だそう。
わたし達はケーブルカー(往復1130円)を選んで始発の7時30分に乗り込んだ。車は滝本駅前にあるTimes24(平日24時までは一日1100円)に停めた。
※ ケーブルカーはコロナの影響から乗車人数制限をしているが、夏場は15分おきに臨時列車が運行されている。駅の構内ショップの品揃えもまあまあで、わたしは、登山記念の山バッジを夫と共に購入。)
さっそく山頂で帽子につけてみる。名物ピンクのレンゲショウマと山、ピッケル&ロープ、山の名&標高と小さいながら可愛いデザイン。
• 御岳山駅で早朝(7時50分)の東京を眺める~オリンピックマスコットのモニュメントもあった。
• レンゲショウマ(夏山野草)の群生地へ急ぐ~富士峰園地で5万株のレンゲショウマと対面する。
ケーブルを降りて、徒歩5分の富士峰園地は北斜面に5万株のレンゲショウマが群生(自生)している。
8月後半から9月初旬にかけて淡い紫色の3㎝相当の花を咲かせる。レンゲショウマはキンポウゲ科の多年草で、細長い花茎を伸ばして3~4㎝の花を下向きに咲かせる。
レンゲショウマの名前の由来だが、蓮の花に、葉がサラシナショウマににていることからそう名付けられた。
希少性の高い山野草なため、園芸種でも販売はされていない。わたしが今まで見てきた場所は東京では御岳山と高尾山、神奈川では荻野運動公園に咲いている。(自生の植物の場合、気象状況で毎年同じ場所にきっちり咲くとはいえない。)
希少な草花を守るために、富士峰園地の入口には門扉と網シートが張ってあり、それぞれが門扉のポールを外して靜かに園地へ入場する。
木道階段も急勾配で、油断したら滑りそうな極めて危険な場所だった。
• しばらくアップダウンが繰り返される山道をトレッキング~御岳山ビジターセンターを目指す。
• 天空の集落(御坊/おし)へ足を踏み入れる
宿坊の入口(丸山荘・高級そう!)
右側の道下のれんの先は「JR青梅線 鳩ノ巣駅」わたし達は武藏御嶽神社(山頂)へ向かう。
途中、神代ケヤキに出会う。
武藏御嶽神社参道の斜面にそびえる樹高23mの御神木である。樹齢は1000年を超えているそうだ。(大国西の尊が云々…とか熱心に教えていたお父さんがいた・笑)国の天然記念物。
武蔵御嶽神社参道をゆく(緊急事態宣言中で8月22日まで、すべての商店が閉店している)
ここまで、天空の集落を歩きながら武藏御嶽神社を目指す。山の中は一般道はなく、生活者道路として軽自動車が通れるぐらいの道しかない。
50CCのバイクに何度も出会う。急勾配の坂道を上がり続けるから、バイクや軽トラックの音が聞こえたら、ひと休みと路肩に避けて待つのもいいものだ。
• 大自然に包まれて癒されるパワースポットの御岳山山頂
で、やっと武藏御嶽神社入口に到着。湧き水のお水取りでしばし涼をとる。
ここから、石段(たぶん200段以上はあったような・笑)最後の登りに挑む。
これが延々と続く先に神社が姿を現わす。
ここまでで、午前9時。ほぼ計画通り。
このあとは、長尾平まで下り(200m歩く)休憩をとる。(山飯も作る)
朝9時30分の山飯。(コッヘル2つのセットにはバーナとガスボンベが収納できるので気に入っている)
長尾平には、緊急離着陸できる東京~御岳山へリポートがある。
ヘリポートからの眺めを堪能するわたし
ここからが険しい下だり道が続く。
滝や岩のガーデンへのルートだが、あまりに悪路のため滝はやめてロックガーデンまでとした。(所要時間2時間)
美しい緑苔むすロックガーデンは、入口からすでに崖を下る鎖場だった。もう、ここまででかなり歩き疲れたので入口の崖を見て終わり!とした。
目の前に苔むした巨岩と鎖場があり、ここからはクライマーの聖地だとも言われていた。
で、ロックガーデンから、ゆっくりと御岳山駅への帰りを目指す。
途中疲れのせいか、あまりにゆっくりなわたしの足取りに、すれ違ったご夫婦から、「足つったの?68って薬持ってるけど飲む?」といきなり声をかけられた。
※ 68とは→漢方薬 芍薬甘草湯のこと。
気軽に声をかけてくれたご夫婦。ホントに有難い。山慣れしているようで、旦那さんが、「木の根は踏まないようにゆっくりとね!」っと、優しく促してくれた。
こんなふれあいが充実した登山となる。
実は、6月に患った皮膚細菌感染症で食が細くなり4キロも体重が減った。
足の筋肉の衰えを危惧していた。
今回、久しぶりの山行でハードに歩いてみて、自分でも驚くほど足が弱っていた。トレーニング開始しよう。
御岳山は、どこも入口だけは砂利が敷かれて歩きやすくなっているが、少し山に入ると木の根っこだけの道や岩だらけの道になる場所がひどく多かった。
悪路にも勇敢に挑戦できる脚力を取り戻したいと切望した登山だった。
「御岳山 蒼穹映えて 処暑の雲」 清流子
奥多摩の森深く、パワースポット御岳山はある。苔むす岩の沢沿いに遊歩道が続く。その深緑の合間から青く澄んだ夏の空が見えたら、思わず深呼吸してトレッキング再チャレンジするのだ。
どこまで逝くのか決めていないといけない登山( ´艸`)