【ブログ新規追加491回】
サンクチュアリ・・・一度は聞いたことがある言葉だろう。
サンクチュアリの意味は、聖域(聖人の境地、聖人の域~土地など) 自然保護区のことだ。
★★
昨日、東京都の自然保護区「三頭山」を登山した。登山口には「体力がない・健康が損なわれている場合は登れません」と、はっきり書いてある。
とにかく、厳しい山行だった。
鎖場がなかったので「初心者」でも登れると、わたしは判断したが、下山が難儀だった。
人ひとりがやっと通れる細い登山道が多く、濡れ落葉で滑るのを危惧しながら一歩、一歩、歩みを進めた下山だった。
そんな山行の中、心の支えになったのが、通り過ぎる登山者が必ず、つけていた「熊鈴」だった。もちろん、前を歩く夫の熊鈴に安心しながら登ったり下ったり。
わたしは、音楽家だった頃から小さな音が耳障りだった。母がつけていたバッグの鈴や夫の登山時の熊鈴なんか。
「鈴の音が嫌だな、そんなに警戒するならバッグ持って出なければいいじゃない!」と母にうるさそうに口走った覚えがある。
母は「置き忘れた時なんかに、早く気がつけるように付けてんのよ!年配者の知恵」と、返された。
ひと気のない森ほど怖いものはない。しかし、遠くから「チリン、チリン」と鈴の音が近づいてくると、無償に嬉しくなるものだ。
人がこちらへ向かってくる!と。これで、情報がもらえる、場合によっては助けてもらえるなど。人身の保安に一役も二役も買うものなのだ。
基本は、山中で暮らす「ツキノワグマ」などを遠ざける効果があるからつけているものだ。
三頭山でも「ツキノワグマ」に注意と喚起されていた。
熊も鈴の音が聞こえて来た時には、警戒するのだろう。かえって、彼らの聖域を侵す者は私たちなのかもしれない。
だから、せめて「近くに来ないで!」と、信号を発信して登らせてもらっているんだろうと感じた。
まさに「サンクチュアリ=聖域」なのだ。
そこを守るためには、数々の知恵が必要だろう。昨今の地球温暖化で四季を通じて、山猿や熊、カモシカが人里に出現し続けているとTVで観た。
まさにSDGs。水や資源を大切にする行為は今すぐにでも始められる。
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(画像を拝借)
昨日の帰り、檜原村で夕方に山猿が多数、道路で戯れているのを発見。だいたい30頭ぐらいはいたような感じだった。
登山の疲れで、わざわざ車を停めて撮影はせず。山猿も夕飯の種を探しているし、最後に狂暴にやられたらイケないしね。
人間の行き過ぎた行動が「サンクチュアリ」を侵してしまう。
そこに住み続けてきた、人も動物も皆、一定の距離を保っているハズだ。
さらに謙虚になろう・・・と、聖域に近づいた一日だった。
「秋風や 行く手遮る 猿軍団」 清流子
ようやく秋日和になった緊急事態解除直前の昨日、デイ登山へと出掛けた。檜原街道沿いの温泉施設を横目に疲れた体をひきずって帰途へ、思わぬ珍客に遭遇。野生の猿軍団がお見送り、親子猿もおり、秋風のなか微笑ましい気持ちで走り抜けた。
猿軍団( ´艸`)