1日は何時間?
24時間でしょ!
しかし、時間の幅を広げられれば、いつも雑事に追われて時間がない!という時間地獄から抜け出せるかもしれない・・・そんな夢みたいな理論が網羅された本を見つけたんです。
1日は24時間という枠組みを取り払って、3日間で72時間をひとつの時間の塊と捉え、手帳で管理するといった新しい時間管理術なのです。
以前、歌手の松田聖子さんが、TVの取材でおっしゃっていた話がとても良かったのでここで紹介します。
「朝、起きたらお天気が良くて、どっかに行きたいと思ったら、5分で出かけちゃう。それは、家の雑事に振り回されず、まず、私が行きたい場所へ行くための作戦だから。着替えたらすぐ出ちゃうわね!」と。
要するに、聖子さんには「やりたいことはまず先にする」という徹底したマインドがある!ということと、やらねばならないことやいつでもできるルーティン(家事など)は後回しでいいのだ!というマインドの両方をバランスよく持っていることを知りました。ね!素敵でしょ。
まさに、時間オンチと時間マスターの違いはここにあるのです。「もっと時間があればやりたいことができるのに・・・」こう考える人はまさしく「時間オンチ」です。著者の久瑠あさ美さんは、「時間オンチ」は「時間トリック」にはまっている、と本書で言われています。
どんなにやる気があっても、発想がピカイチでも、「時間オンチ」だと時間管理でつまづき、タイミングに乗れず、チャンスを逃してしまいます。
そして、「時間オンチ」の人はみな、真面目で「やるべきことをやらないと、やりやいことに着手してはいけないんだ!」こう考えているのです。
さあ、この本で「時間のトリック」から目を覚まして自分の時間を取り戻しましょう!
それでは、72時間手帳管理術の極意をレビューしていきます。
● まず、一週間スケジュールであなたの時間を取り戻そう!
スケジュール中心の普通のものでOK。手帳では、おもに週間スケジュールと月間スケジュールを使います。ペンは3色で、仕事の予定は「黒」プライベートの予定は「赤」未来の予定は「青」で記入します。
ここでのポイントは72時間を何曜日に決めるか?です。
実際にわたしのやってる72時間活用法を紹介します。
【わたしの72時間攻略法】
わたしの72時間=3日間のやり方はこうです。
私は、週の初めの「月・火・水」をひとくくりの72時間で捉えて仕事やプライベートを納めています。
毎月4回の72時間ワークデーとして取り込んでいますが、なぜ、週の後半にも取り入れないのか?
それは、週1回で充分、仕事のフォローとはみ出た予定のリカバリーが可能な状態だからです。
まず、週1回取り入れて、そこで、重要な仕事の着手をするように仕向けています。そうすると、重要な仕事は週の初めに取り組んでいますので、気持ちの上でも余裕が生まれ、後半の平日で執筆など頭を使う仕事に没頭できます。
しかも、週末には仕事をシャットダウンして、趣味のカメラ撮影や大好きな自然の中でのトレッキングの時間もたっぷり取れるようになりました。
72時間を有効に使うといっても、週間感覚を非常に強く持つわたし達は、やはり週初めの取り組みで重要な仕事をまず、しっかりと攻略するという観点で利用するのが望ましいです。
そして、できなかったことがらを「繰り越す」記入欄をノートに作りましょう。見やすく忘れにくい右ページ上の部分など、工夫しておきます。繰越す→記入する→達成する→消す という一連の動作が、あなたの未来を変えるんです。
1日=24時間という狭い時間間隔を72時間に広げることで、どんなことも達成できてしまう幸運に恵まれるはずです。
著者の久瑠あさ美さんは、メンタルトレーナーとして活躍されている方です。人の心のスペシャリストなのです。本書の中扉にこのような一文がありました。
~人は「時間がある」と感じると、「できる」と思えます。
そして「できる」と思うことで、達成率は劇的に高まる。
24時間=「1日でやる」と、とらえるのと、72時間=「3日でやる」と、とらえるのとでは、
どちらが「できる」と思えるのかは明らかです~
● 次に月間スケジュールで未来を創る!
72時間でできること=24時間でできることの3倍・・・という発想ではありません。3日間を均等に割り振っていくなら、なにも72時間という単語をキーワードに当てはめる必要がないからです。
72時間もあれば、大型の仕事やリフォームや海外旅行など、躊躇しがちなことがらにもワイドな気持ちで取り組めるようにメンタルが変化できるのです。
文中に、ケーススタディと称して5人の女性の時間管理に対する悩み相談が載ってます。目次を羅列しましょう。
Case1 Q「やりたくない」から抜けられず繰り越し続けてしまう。
Case2 Q「やりたいこと」を書いても実行できない。
Case3 Q 周囲に迷惑をかけるかと思うと「やりたいこと」に時間をさけない。
Case4 Q「やりたいこと」より「やらねばならないこと」をどうしても優先してしまう。
Case5 Q 自分の予定を入れる前に、他人の予定でいっぱいになる。
と、こんな女性たちのお悩みに、メンタルトレーナーである著者の久瑠あさ美さんが丁寧にお答えしています。どんな風に回答されているかは、ぜひ、本書でご覧ください!
● 時間がない!という思い込みをぐるっと変える方法
あれができない!これもできない!と、すべて時間のせいにしがちな人は、今すぐ思考の転換を図りましょう。
72時間は1冊のノートと1本のペン、わたしの72時間はまったくの0円で手に入ります。コスパ最強(笑)
こうした考え方を利用して、今まで以上にダイナミックに動いて行きませんか?
本書では紙の手帳を使って72時間で予定を管理する、という方法をお伝えしています。
前章では「週間スケジュール」を使って、より具体的にスケジューリングする効能を書き連ねてきました。使うペンの色は、仕事「黒」プライベート「赤」未来「青」でしたね。
ここでは、「月間スケジュール」の書き方や使い方をお伝えしていきます。
まず、月間スケジュールに書き込む項目は、「すでに決まっている予定」これは、仕事では会議や出張、アポイントメントなどです。そして、プライベートはデート、結婚式、旅行など恋人、友人や家族との交流、アクション予定ですね。
ここで一番重要なのが、「叶えたいことがら・夢」の欄を用意することです。週間スケジュールでは「繰り越し」の欄を用意するという指示でしたね。ここでは、ワクワクする夢や仕事で叶えたいキャリアなどを具体的に時間軸で着地点を決めてしまいます。
叶わなかったらどうしよう・・・とか、
無理ムリできるはずない・・・とか、
こういったマイナス思考を存分に取り除いて、自分だけの手帳にどんどん青ペンを入れて見ましょう。
そして、もしも決めた月に叶わなかったら、叶わなかった項目はチェックをして、そのつど、どうして叶わなかったのか?を自問自答しましょう。
目標を続行するか?
辞めるか?
こういった重要なことがらに手帳を通してしっかりと向き合うことで、自己肯定感が高まると著者も言われています。
なんでもない手帳で、自分の時間をコントロールし、本当に叶えたいこと、なりたい自分、将来の夢をどんどん、前向きに作り出せる方法なのです。
「72時間手帳術は、あなたの仕事・人生そして、未来を変えるためのエネルギーを引き出す源です。予定を書き込んだだけで満足してしまっては、もったいないのです。予定を書き込んだ後、その予定を何度も見返すことで、あなたに紐づいた72時間の感覚はどんどん強化されていきます。書き込んだ予定との付き合い方が上手くなると、自在に自分時間を生み出せるようになります」(文中引用)
著者の久瑠あさ美さんが、最後にいわれていた重要な部分を抜粋しました。
時間だけがすべての「人」に平等に「与えられて」いるものです。ただ、手に取って質感を感じることはできませんし、もちろん目にも見えません。
だからこそ、自分の時間の質を上げて、思い通りの人生を歩んで行きたいものです。
毎朝、毎晩の黄金タイムで、この「72時間手帳」から望む未来を創りだしましょう!
【書籍名】72時間をあなたの手帳で管理すれば、仕事は劇的にうまくいく
【著者名】久瑠あさ美
【出版社】日経BP社
【第1版第1刷】2016/01/2
【こんな方に】やりたいことがやれない、時間貧乏
【キーワード】72時間 手帳 時間オンチ 時間のトリック
【頁 数】158ページ
【目 次】
はじめに 自分の時間を取り戻す
序章 「時間オンチ」は「時間のトリック」にはまっている
第一章 1日24時間のフレームを外す
第二章 72時間手帳術の書き方1;週間スケジュールであなたの時間を取り戻す
第三章 72時間手帳術の書き方2;月間スケジュールであなたの未来を創りだす
第四章 72時間手帳術で書き込んだ予定とのつきあい方;8つの極意
第五章 自分の時間が見えれば、他人の時間も見えてくる
【著者・近々の作品紹介】
「蚕豆の 実を熟させる 機動かな」清流
物事を完結させるには、それなりの手がかかります。目標から小分けし、3日単位の行動タスクに落してこそプロジェクトとしての実現力は高まりますね。進捗にあたってはアウトプットして協力を仰ぎましょう!
進捗。忘れずに。