【ブログ新規追加560回】
以前、『フランス人は10着しか服を持たない』というタイトルがやや、ショッキングな書籍のレビューを書いた。
レビューをちょっと長いが全文引用してみる。
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「日常のなかにささやかな喜びを見つける」レビューエッセイ
超片付け魔の私。
自分をミニマリストだとは思ってはいないが、かなり物に対する執着は捨ててサッパリと生きてきた。
出版されてかなり経つ本書だが、それまでまったく興味が湧かなかったティファニーブルーな一冊、「フランス人は10着しか服を持たない」を今さら読んでみたのだ。
なぜ、まったく興味が湧かなかったのかと言えば、タイトルからファッションの本だと思い込んで敬遠していたから。
しかし、内容は意外や意外、パリに住むある女性を主人公にした、自分らしく生きる提案を謳っていた作品だった。
私は主人公・マダムシックのような生き方が好きだし、丁寧な暮らし方にも憧れがあるから、最初から読むのが楽しかったな。
ファッションだけだと思い込み、あれほど敬遠していたくせにね(笑)
物を無駄にせず大切にしたいタイプだという主人公マダムシック。
しかし、今の時代物が溢れているので、ついつい「いらない物」に囲まれて、何を使っていいのか悩んだり、「みんなが持っているから」という同調主義に翻弄されて友達と同じ物を買い漁ったりと忙しい。
こんなことを悩んでいる人にはシンプルに問題解決を提示してくれる有難い本でもあるのよ。
文章の表現がちょっとだけ稚拙に感じるのが難点かしら。
何回も同じことを繰り返して書くクセがあるようで、ページ稼ぎ?かと思うぐらい。
でも元の原稿が本人のブログ記事からだとわかり、まぁ、ご愛嬌の範囲だと考えて読み終えた。
日本で、マダムシックの域に到達するのは生活感がまったく違うのだから難しいけれども、自分の好きな物に囲まれて大切な人たちと、毎日、毎食、食卓を囲む・・・という優雅なスタイルは努力目標にしてみたいものだ。
現在、日本の若い女性が求めるキーワードに「週末」というのがあるのだそう。
それは、「週末、何して過ごす?」「誰と何を食べて過ごす?」などの楽しみを毎週求めて生きているのだと。
しかし、この本では限られたクリスマスみたいなイベントではなく、いつも、いつでも一緒だと言える人間関係のコミュニケーション術なる極意が秘められていたのだ。
わたしにしては珍しく、「週末だけでなく毎日を大切に生きたい」と、目が覚めた一書だった。
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フランスはパリで最高のシックな暮らしをマダム・シックから学んだ著者。
その後、カリフォルニアに戻って、パリでのエレガントな暮らしや装いを自分の家で実践するのだ。
結婚していても、存在感のある魅力的な女性になれるし、どこに住んでいても、シックで素敵な暮らしは実現できる!
広い家?いいえ、要らないのよ。
一流の家具でなけりゃ!いいえ!どんな家具でもお気にいりに囲まれて暮らすのが素敵だと言い切る著者。
好きなモノを丁寧に使い、使ったら手入れをして、好きな人や好きなモノに囲まれておしゃれも忘れずに活き活き暮らす・・・毎日を特別な日にする魔法がまことしやかに書かれている名著。
待望の続編だった。
「もてなしも 一段落か 女正月」 清流子
松納が終わって初めて、家族相手の事始め小行事が一段落する。こうして女性たちの一息つける時間が訪れるのだ。ほんとご苦労なことである。感謝感謝じゃね。
女正月( ´艸`)