【ブログ新規追加746回】
風景画家 吉田 博(明治9年9月15日 生まれ~昭和25年 4月5日没)は、日本の洋画家、版画家である。
自然と写実そして詩情を重視した作風で、明治、大正、昭和にかけて風景画家の第一人者として活躍した。
資料元→https://ja.wikipedia.org/ 吉田 博 Wikipediaより)
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梅雨の楽しみ方がまたひとつ増えた話。
5月のこと。
偶然、とある展覧会で知った「風景画家」というジャンルの作家たちの作品に、一舜で魅了されたのだ。
それは、油絵ではなく木版画だった。
何層にも刷られた八ヶ岳の山々は、まるで神がのり移ったかのような美しさだ。
その作風がこれまた驚いた。
作品集の中に書かれていた、一文を抜粋する。
~吉田 博 作品の魅力を一言で語るとすれば、それは、自然に対する独自の姿勢と真摯な取り組みにあると言えるだろう。
自然の中に溶け込み、自然と一体となり、「仙骨」を自負して自然の中に自らを埋没することで、初めて人を感動させ得る風景画が描けるのだとする、生涯を貫いた信念である~
この一文は、風景画家の写生旅行に同行した、安永幸一氏の文章で彼がまとめた吉田 博 作品集には、驚きの作風が書かれている。
例えば、日本の屋根と呼ばれるアルプス連峰や八ヶ岳を登りながら、その山々の美しさを吸収していくのだが、雨が降り続いた時は、森林の樹木と一体になった気持ちで、丸一日その場に立ち尽くす。
雨に打たれ続けることで樹木になったような一種の錯覚が生まれるのだそう。
ただただ、樹木と一体になることで、八ヶ岳の一部に成り得るのだと。
こんな写生旅行を2ヵ月も続けていると。
そして、写生旅行から戻り、信念のままに、木版に山々を彫り込んで行くのだそうだ。
森の一員になる・・・という行動が彼の画風を極めさせたのだろう。
『吉田 博 作品集』
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梅雨の間は、山登りはしないでこうして、風景画家の作品を見に行ったり、作品集を眺めたりして楽しんでいる。
梅雨が明けたら、パッ!っと、飛び出すための力を蓄えている。
わたしも、吉田 博画家の姿勢を学んで、心は八ヶ岳に向かっている最中だ。
あまりに美しい八ヶ岳。
ピークを目指さないわたしが、楽しむのは、その姿を麓から写真に納めること。
厳しい山登りばかりじゃあ、身体がもたない。
だから、「眺める山」という視点を育てているのだ。
次の山は決めてある。
最後に。吉田 博画伯のひとこと
「われ山の美とともにあり」
梅雨明けが楽しみだ。
「青梅雨の 深み一つが 救いかな」 清流子
重苦しくのしかかるような空から、薄暗く雨が降る本格的な梅雨の時期に入りました。深緑の深みだけが爽やかさを残して心密かに励ましてくれてるよう。今はただミニ・プランツ達にハマる思いです。
ミニプランツ可愛い( ´艸`)