『ゲリラガーデニング 境界なき庭づくりのためのハンドブック』リチャード・レイノルズ ・著/甘糟智子 ・翻訳(現代書館)【選書・文化/旧記事更新196】

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ゲリラガーデニング 境界なき庭づくりのためのハンドブック』リチャード・レイノルズ ・著/甘糟智子 ・翻訳(現代書館)

簡単レビュー

世界にはいろんなことをしている人たちが存在している。
本書に登場する人たちが耕しているのは自分の庭ではないのだ。
見つからないようにこっそりと、空き地、手入れのされていない花壇、道路の中央分離帯、行政区分のあいまいな土地、いつの間にかゴミ捨て場と化しているスポット……、そんな土地を「庭へと変えてしまう」、これがゲリラガーデニングの真相だと。

その土地の成り立ちを調べ、見つからないように細心の注意を払い、無断で、創造的に、まるで魔法のように、ふさわしい植物で街を飾るアナーキーな庭づくり。
世界中の実例を紹介しながら、伐られていく世界の中で「植えていく」ことに突き進む。

読んだらやってみたくなる?!ことまちがいなしの一冊。

土を掘る、種をまく、水をやり植物を育てる。
こうし た 人間として の 当然の営みは、 土地を所有せずとも実現可能だ。


【もくじ】
はじめに
第1部*ムーブメント ゲリラガーデンという運動
1. ゲリラガーデンとは?
2. なぜ闘うのか
3.何と闘うのか
4. 歴史

第2部*マニュアル ゲリラガーデニングの手引き
5. 武器(アーセナル)
6. 戦場(フィールド)
7. 宣伝(プロパガンダ)
8. 勝利(ビクトリー)
特別寄稿:境界のゲリラガーデン(東京大学だめライフ愛好会)
境界を越えて耕すということ(くまたろう)

             ★★★

なに?この本!?

仕事先で偶然見つけて、しばし立ち読み~~~~~~~~( ´艸`)

仕事上、立ち読みは、やっちゃいけないのだけど、他ジャンルだからね!ちょっぴり読んでから、急いで帰って電子書籍でとりあえず読み流して、レビューを書いた。

今年、9月に出たばかりのアナーキーな新刊を紹介した。

土地といえば「所有」しているとか、「権利」があるとか。そういった規律が立ちはだかっているものだろう。

しかし、世界には放置された土地を見つけて、「しれっと!」(ここ大事・笑)自分の好きなように草花を植えるガーデナーがたくさんいるらしい。

「所有?」興味なしなんだね。

要するに勝手気ままにガーデンライフを送りたい!という自由発想の人たちのやっていることを一冊の本にまとめてみたそうだ。

しかも、やり方も記載されているし、東大の愛好会なども紹介されているんだよね。

すこし、文中引用する~

都市生活者は、植物を愛でる、作物を育てるという人間の根源的ともいえる行為を禁止されている。

これは街の中でスケートボードが禁止されていたり、街の壁にグラフィティを描くことが禁止されていることに少し似ている。

大きな者の権利が守られ、小さき者たちの自由は制限される。

 本書の著者がゲリラガーデニングのことを皮肉も込めて「闘い」と表現するのは、「土地の権利」や「土地を所有すること」の既成概念を揺さぶることで世界を少しでもマシなものに変えることを目的としているからだ~文中引用。

不思議なんだけど、本来「持っている人は勝ち組で自由を得ている」と思うが、これを読んだ限り、「持たない自由は無限に広がる」んだ。

勝ち負けなんかないよ。街で植物を育てたいだけなんだもの。

というわけで、ちょっとロックな書籍を紹介してみた。

それと、この本を読んで、世界的な落書きアーティスト「バンクシー」を思い出した。

バンクシー作・「風船と少女」

「風船と少女」は、世界3か所で書かれている。

ロンドン南部のサウスバンクス・テムズ川沿いの階段の壁

パレスチナとイスラエルを隔てる分離壁

渋谷の「世界一小さな美術館@GMOデジタル・ハチ公」

それでは、また!

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“『ゲリラガーデニング 境界なき庭づくりのためのハンドブック』リチャード・レイノルズ ・著/甘糟智子 ・翻訳(現代書館)【選書・文化/旧記事更新196】” への2件の返信

  1. 「暮れる街 庶民味方の 年の市」 清流子
    年の瀬で何かと忙しない時期に入った。物価高騰のおり、先手必勝での買い出しが賢明だがいつ動けば有利なのか、予定を加味しながらスケジュールを組立てよう。まず日持ちするものを用意後、年末年始食材を攻めたい。聖夜前の23日&大晦日が狙い目だとか。新年を何処でどう祝うかは個人の自由。

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