【ブログ新規追加249回】
昨日、第164回芥川賞と直木賞の受賞作品の発表があった。
ここであらためて、芥川賞のあれこれをひも解いてみたい。
● 芥川賞とは・・・芥川龍之介賞(あくたがわりゅうのすけしょう)、通称芥川賞は、純文学の新人に与えられる文学賞である。
文藝春秋社内の日本文学振興会によって選考が行われ、賞が授与される。(Wikipediaより)
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ということは、一出版社の社内賞だということになる。
わたしの勤務先にもそういった、社内賞のようなものがあるが、これほどまでに国民から称賛される文学賞は類をみないものなのだ。
しかも芥川賞の最も、最たるものが「新人」だという点。
あくまでもまだ文壇に登場していない作家を発掘するのがおおかたの目的である。
年齢も様々で、人生経験も深浅を極める応募作品。
選考委員(著名な作家)の選考の基準が、「新しい展開」「ハッとさせられる展開」など、小説をワイドに展開させる文脈だったり、発想だったり、そのあたりを見つけるために応募作品をすべて深く読み込む大作業だそうだ。
昨日、直木三十五賞、通称直木賞の発表もされたが、選考委員の北方謙三氏の講評で印象的だったのが「地味な発想の中にまったく別の展開が現われた。新しい感覚だ」と。(直木賞は新人賞ではないが、選考委員の注力する部分はやはりストーリー展開のようだ)
選考委員も一読者になりきれるか?最後まで面白く読み切れるか?まったく、こういった文学賞の存在意義は、著名な作家さえも舌を巻く作品が執筆できるのなら、その後の作家としての道も開けやすくなる。
だからこそ、深い意義を持つ芥川賞なのだ。
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● 第164回芥川賞・直木賞
芥川賞には宇佐見りんさん・・・「推し、燃ゆ」
ストーリー・・・好きなアイドル「推し」を応援することが生活の中心になっている女子高生の姿を、1人称の語りでリアルに描いた物語。
宇佐美さんは、静岡・沼津市生まれの21歳。
初ノミネートで堂々初受賞!
ご本人のコメントにちょっと感動した。
「やっと(言いたいことが)届いた」と、言葉少なく、はにかみながらのコメント。
これから、文学作家の大海原で活躍して欲しい。
これが新人賞の醍醐味なのだ。
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一昨年、芥川賞女流作家の川上未映子氏の講演を聴いた。当時のブログと作品紹介もここに再登場させよう。
※ 芥川賞作家の話を聞く(2019年12月1日みいこStyleより)→http://miikostyle.blog.jp/archives/22353853.html
「コロナ禍で 不易流行 水仙花」 清流
コロナ禍のこのご時世でも、静かで清楚な水仙のように、本質的なものを忘れず、新しく変化を重ねているものを積極的に取り入れていく姿勢が必要ですね。
不易流行久しぶりに読んだ言葉ね(^^♪